富士山閉山後の登山道に“海外の団体客”も 閉山期に“年間1万人”の実態明らかに
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閉山後初めての週末を迎えた富士山。12日、番組のカメラが捉えたのは、「通行禁止」の登山道を、悪天候の中、バリケードを突破し、登っていく人の姿でした。(9月12日OA「サタデーステーション」)
独自取材 富士山閉山でも通行禁止の登山道に“海外の団体客”
10日に閉山してから初の週末を迎えた富士山。早朝から、風と雨が吹き付けます。静岡県側の富士宮口6合目、午前6時。登山道に現れたのは、ブラジルやスペインから来たという団体でした。
雨が降りしきる中、続々と…。中には、片手で傘をさしている人の姿も見えます。取材班が話を聞いてみると…
「(Q.登っちゃいけないことは分かっている? )いけないことは…まぁ、そうですね、はい」
閉山は知っていたものの、登山道の通行止めは知らなかったといいます。その後、閉山期の注意などを伝えたものの…
ロープをよけ、登っていきました。閉山期間は山小屋や救護所も閉鎖。県などが管理している登山道は通行禁止となり、違反者には、6カ月以下の拘禁刑、または30万円以下の罰金が科される可能性があります。それでも登山道を利用する人は後を絶ちません。
一方、山梨県側の登山道入り口では、新たな試みを始めました。
山梨県側の吉田ルートの入り口は、2重だったバリケードが、この閉山期から3重になりました。11日の段階で、2つめのバリケードに、許可を得て、近づいてみると…
人を感知すると音声が流れる仕組みです。ここまで厳重にする理由は、毎年、こうしたバリケードを突破する人が後を絶たないからです。しかし12日、このバリケードの近くに英語を話す男女2人が現れました。声をかけてみると…
その後も閉鎖された登山道がある方向をしきりに気にしている様子です。すると斜面を登り始めました。
外国人2人が急斜面を登り、向かっていったのは、3重のバリケードを越えた先の登山道でした。
閉山期の登山者が相当数に上る実態も、AIを使った解析から明らかになりました。
スマートフォンのGPS情報を利用して、富士山頂付近の人の動きを視覚化することが可能な、この解析ツール。
例えば、去年9月中旬のデータをみると、閉山後にもかかわらず、ご来光の時間に合わせるように、山頂付近に人が集まっている様子がわかります。閉山期の登山者が年間およそ1万人。一日で700人以上が登った日もありました。この実態について山小屋の従業員は…
閉山期に救護所の窓が割られ、何者かに侵入された例などもあったため、この山小屋では今年から、バリケードを増設するなどの対策をとっていました。
開山期間中でも、富士山の山小屋のすぐ近くに雷が落ちることがあります。救助隊員の近くで雷が落ち、スマホが飛ばされるような状況になったこともありました。3年前の8月下旬には、大雨で土砂崩れが発生し、登山道に濁流が流れ込んだこともあります。たとえ開山期であっても、悪天候となれば、危険度が一気に高まる富士登山。山梨県警と静岡県警などによると、今年の開山期の遭難者は去年と比べておよそ1.7倍に増加しています。今年は特に9月の閉山直前に天気が大荒れとなり、登頂を断念する人も多くいました。
9月は富士山頂の最低気温が氷点下まで下がり、“低体温症のリスク”も高まる時期です。そして、真冬の富士山となれば、気温がマイナス20℃を下回る日も多く、危険を伴う救助活動が、さらに命懸けになります。 しかし、今年2月の人流データをみると、1日で60人以上が登山していた日もあることが判明。さらに、春にかけては、溶けた雪が土砂と一緒に流れ出す「スラッシュ雪崩」が発生する可能性もあります。
一方で、こうした雪がまだ残るゴールデンウィーク前後にも登山者が多く、最大で1日350人以上いたことがわかりました。去年、中国籍の男子大学生が1週間で2度救助された事案が起きた時期も、ゴールデンウィークの直前でした。1度目は、山頂付近から「下山できない」と自ら通報。山梨県の防災ヘリで救助され、甲府市内の病院に搬送されました。しかしその後、自宅には戻らず、再び富士山へ。今度は8合目付近で倒れていたところを、静岡県の救助隊に救助されました。再び富士山に登ったのは、山頂付近に置いてきた携帯電話などを回収するためでした。
救助隊への謝罪の言葉は無かったといいます。山梨県は閉山期の県防災ヘリによる救助の有料化を検討しています。