レクサス"新"「スーパーカー」初公開! 超"高回転"型「V8」搭載? 豪華なインテリアも明らかになった「レクサス スポーツコンセプト」どんなモデル?
レクサス スポーツコンセプトが日本でお披露目されるのは初めてですが、実は世界初公開ではありません。2025年8月にアメリカ・カリフォルニア州のペブルビーチで開催された「ザ・クエイル、モータースポーツギャザリング」というイベントでお披露目されています。
ただし、その際とは異なるのが公開範囲。ペブルビーチでのイベント時はスタイリングのみの公開(窓が黒くて車内は見えないようになっていた)でしたが、ジャパンモビリティショー2025では車内も公開されています。
またレクサスブースではなく、会場内の別スペースにおけるテーマ展示「Tokyo Future Tour 2035」では来場者が別固体のレクサス スポーツコンセプトの運転席に座ってゲームを楽しむことも可能。
それはすなわち、レクサス スポーツコンセプトは1台だけでなく複数台作られていて、一般の人を運転席に座らせて実際に操作系を触らせることができるレベルまで作りこまれているというわけです。
勘の鋭い人はこの時点で「ただのコンセプトカーで終わるクルマではない可能性が高い」と気が付くことでしょう。
見るからにスーパーカー然としたスタイルはミッドシップなどではなくフロントにエンジンを搭載する車両であることを思わせ、またBピラーからCピラーにかけての処理や三角形になっているリアバンパー左右のデザインはかつてレクサスが販売した「LFA」を思わせる意匠。
レクサスは「LFAなどレクサスのスポーツモデルのDNAを受け継ぐモデル」と説明します。
そんなレクサス スポーツコンセプトに関しての気になる謎はふたつ。ひとつは「パワートレインはどうなのか」、もうひとつは「実際に発売するのか」です。
まずパワートレインに関して。ガソリン車なのか、ハイブリッドカーか、それとも電気自動車なのか。
いくつかの質問を説明員にぶつけてみましたが、とにかく口が堅い。「言いたいのですが、それはまだ言えないんですよ」と意味深な笑みを浮かべるばかりです。
レクサスブースの展示車両は時おり音を発し、その音や別展示におけるゲーム中の走行音はまるでV10エンジンのような甲高い音質でした。素直にそれを受け取るのであれば「超高回転型のV8もしくはV10エンジンを積んでいる」と考えられます。
しかしパッケージングをみると「この低いボンネットの下にエンジンが収まるのか」という疑問も浮かびます。「これはあくまでコンセプトカーなのだから、たとえ市販してもその際にはボンネットを高くするのでは」という意見もあることでしょう。
しかし、筆者(工藤貴宏)はそうは思いません。かつてレクサス「LC」がそうだったように、コンセプトカーから市販に移されても基本は同じスタイルでデビューするような雰囲気をこのクルマにも感じるのです。
また、リアをのぞき込んでチェックしてみてもガソリンエンジンを積むなら必要となる排気管らしきものは確認できません。
ただ、多くのハイブリッドカーのように裏に隠されている可能性もあります。そう考えると、エンジンを積んだとしてもピュアエンジン車ではなくハイブリッドか…という考えに繋がります。考えてみればレクサスは電動化を強く推進しているブランドなので、モーターを積まないというのは考えにくいかもしれません。
ところで、レクサスではなくGRは「もうすぐスーパースポーツカーを発表する」と明らかにしています。もしかするとレクサス スポーツコンセプトの市販版は、そのGRスポーツカーのコンポーネントを使いつつ、スパルタン方向ではなくより上質に仕立てたレクサス版なのかもしれません。それはそれで楽しみです。
余談ですが、レクサスブランド内だけでなくGRブランドも絡んだ話だからこそ「このモデルに関してはレクサスとして(GRに先だって)情報を出せない」という話なのかもしれません。
そしてもうひとつの疑問「このクルマは実際に市販するのか?」に関しては、こちらも明確な情報はありません。しかし筆者は市販に結び付くと考えています。
なぜならメカニズムを明らかにしないのは「ショーにコンセプトモデルを展示すだけで終わらず“その先”があるから」。つまり市販化を見据えているからと考えれば腑に落ちるからです。
説明員と話をしていても、筆者はその行間から「市販に向けて少しずつ情報を明らかにしていくからお楽しみに」というニュアンスが聞こえてきたような気がしました。気のせいでしょうか。
いずれにせよ、クルマ好きとしては期待したい1台であり、続報に期待したいところですね。