アメリカの移動と時差にも動じない伊東純也、相手FWは元同僚「アイツ、いつも俺のシャツ持ってくんで」

MF伊東純也(ゲンク)

 北中米ワールドカップ本番よりもあえて厳しく設けられた長距離移動や時差のシミュレーションにも、全く動じる様子はなかった。日本代表MF伊東純也(ゲンク)が9日の国際親善試合アメリカ戦を前に報道陣の取材に応じ、アメリカでの活動に「個人的にはもちろん初めてですけど、そこまであまり意識することじゃないかなと思っています」と冷静に話した。  今回は森保ジャパンとして初めてのアメリカ遠征。チームは6日にアメリカ西部オークランドでメキシコ戦を終えた後、7日に約3300kmの移動を経て、中2日でのアメリカ戦に向けて東部コロンバスに入った。W杯本大会は多くが中4〜6日で試合を行う日程となっており、東西移動も少なくなるよう配慮される予定だが、今回は例外的日程に備えたシミュレーションとして、あえて厳しい行程が組まれている。

 それでも伊東は心身への影響は感じていないようで「けっこう飛行機の移動が長くて時差もあるんですけど、できるだけいい準備をしてというのがあるので、できることはやったかなという気がします」と飄々と返答。森保一監督が前日会見で「選手と話した中では時差が効いているというのを話していた」と明かし、一部選手からも時差の影響が聞かれていたが、伊東は「あんまり自分は気にしないんで。そこまでストレスなく。ちょっと移動したくらいしか思っていないですね」といたって冷静だった。

 そんな伊東だが、9日の対戦相手のアメリカ代表には2022-23シーズンにスタッド・ランスで共にプレーしていたFWフォラリン・バログン(モナコ)が在籍している。昨季のリーグ・アンで対戦して以来の再会。伊東は「結構仲が良かったので、久々に会えるのを楽しみにしています」と話す。

 そのバログンは8日朝の前日練習後、伊東と現チームメートのMF南野拓実について「彼らと戦えることが楽しみ」と言いつつ、シャツ交換の話題を向けると「たぶん2人とユニフォームを交換するよ。ちゃんとスペアのシャツも持っているから」と話していたが、伊東によると、バログンはスタッド・ランス時代のユニフォームをすでに2枚持っているのだという。

 伊東は「アイツいつも俺のシャツ持っていくんで。ランスで試合した時もホームもアウェーも持ってかれて。アイツはユニフォームくれなかったんですけど。『くれ、ちょうだい』だけ言って持って行きました」と振り返りながら、「まあ、別にいいんですけど」と納得はしている様子。今年3月にはバーレーン代表監督からもシャツをねだられて話題を呼んでいた伊東だが、普段は「交換しようってなったら交換してます。一応とって(保管して)はいますけど、(交換を)自分から言ったことはないですね」と明かした。 (取材・文 竹内達也)●2026ワールドカップ(W杯)北中米大会特集

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