畑岡奈紗のパター、あれナニ? 中古で買ったピン「パイパーC」はなんとバランス「A7」
◇日米女子ツアー◇TOTOジャパンクラシック 最終日(9日)◇瀬田GC 北コース (滋賀)◇6616yd(パー72)◇雨(2696人)
畑岡奈紗が2022年以来の米女子ツアー勝利を苦しんで手にした。悪天候による短縮競技で荒木優奈を破って通算7勝目。久しぶりの日本での試合に臨んだ彼女のバッグをのぞくと見慣れないパターが入っていた。
畑岡といえば「マレット型×センターシャフト」の組み合わせが定番。中でもベティナルディのパターを長く使っていたのは有名な話だ。それがここしばらくはピンの「スコッツデール Piper C」を使っているのだ。
「パイパーC」と言えば、畑岡がアマチュアで優勝した2016年「日本女子オープン」などジュニア時代から使っていたもの。このタイミングでなぜ再び?そこにはサポートしてもらっている高田洋平コーチのアドバイスがあった。
「一番の狙いはバランスですね。バランスを軽くしたかった」と高田コーチは話す。グリップ側を20g近く重くし、「カウンターが入ってバランスは『A7』です。軽いとヘッドが動かしやすく自分で打っていける」と言い、狙いはしっかり手を動かすことにあった。「A7」のクラブなんて聞いたことないが、振った感じはめちゃくちゃ軽い。
実はかつて使っていたヘッドではない。「元々のパターはいじりたくなくて家にとってあるそうです。それと同じヘッドを中古で購入し、スペックは揃えてバランスと長さだけ変えました」と、高田コーチが常駐するテキサスで買った中古品だそうだ。長さは32インチ。シャフトには米ツアーで流行るスタビリティシャフトが差さる。「彼女はシャフトが硬いのが好き。このシャフトむちゃくちゃ硬いんですよ」とヘッドの動かしやすさをアシストしている。
畑岡も「転がりを良くしてくれるパターになっている。しっかりと打っていって距離感を作るパター。バランスも軽いですし、インパクトの転がす感覚も好き」と評価した。
その他の13本にはいくつか変化があり、ドライバーはシーズン途中にネックに◇マークが入るプロトタイプのスリクソン「ZXi」にスイッチ。ほんのちょっと小ぶりのヘッドだ。また「9番アイアンと50度の間が空いていた」ということで、PWを抜いて46度の「RTZ」を入れた。
<畑岡奈紗の14本> ドライバー:ダンロップ スリクソン ZXi プロトタイプ(10.5度)
シャフト:三菱ケミカル ディアマナWB(重さ53g、硬さS)
フェアウェイウッド:スリクソン ZXiフェアウェイウッド(3番15度) シャフト:三菱ケミカル TENSEI Pro White 1K(重さ50g台、硬さS)
ユーティリティ:タイトリストGT2 ユーティリティメタル(4番21度、5番24度) シャフト:三菱ケミカル TENSEI Pro 1Kハイブリッド(重さ70g台、硬さS)
アイアン:スリクソンZXi7アイアン(5~9番) シャフト:NSプロ 850GH neo(硬さS)
ウェッジ:クリーブランド RTZ ウェッジ(46、50、54、58度) シャフト:NSプロ 950GH(硬さS)