スーパーフォーミュラのドライバーがレース中に車酔い!? いつまでも雨の止まない富士戦で起きた珍現象

 富士スピードウェイで行なわれたスーパーフォーミュラ第9戦は、セーフティカー先導によってスタートこそ切られたものの、雨と霧による天候不良がなかなか解消されず、パレードランが続く展開となった。しかしついぞセーフティカーがピットに戻ることはなく、2度の赤旗中断を経てわずか14周で途中終了することになった(レース結果は12周終了時点で確定)。

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 つまるところ、今回のレースはレーシングスピードでの競争が行なわれることは一度もなく、その全てがセーフティカーランだったというわけだ。水煙と霧によって視界も悪い中、ドライバーにとってはストレスの溜まる時間だったはずだ。

 しかも長引くセーフティカーランによって、体調を悪くするドライバーもいたようだ。

 SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの大湯都史樹は13周目、「ウィービングしすぎて、気持ち悪くなってきた(笑)」と無線で漏らしていた。ウィービングとは、左右に蛇行することでタイヤに熱を入れる行為のことだ。

写真: Masahide Kamio

 そもそも彼の場合は、その直後に「13コーナーから焼肉の匂いするんだよね。お腹空いてきた」と余裕そうなコメントもしており、本当に気分が優れなかったのかは怪しいところだが……。レース後に話を聞くと、「これだけウィービングすることはそんなにないですからね。かといって止めるわけにもいかないし」と苦笑していた。

 KONDO RACINGの山下健太も、長時間のウィービングによって車酔いのような気分の悪さがあると無線で話していた。彼にもレース後に話を聞いた。

「結構あるあるです。SCランがあまり長く続くと気持ち悪くなっちゃいます」

「それに今日に限ってはゆっくり走りすぎて、普通なら入ってこない雨が(コックピットに侵入して)……ビショビショでめちゃめちゃ寒いし、めちゃめちゃ気持ち悪いし……最悪でした」

「あとこれはGTではないことですが、(ヘルメットの)シールドに水滴が溜まるので、視界がちょっと歪んで余計に気持ち悪くなります」

 ウエットコンディションでのマシンの仕上がりが良く、予選から速さを見せていた山下だが、予選Q2ではアタックができないまま赤旗終了になったことで10番手に沈み、決勝はパレードランに付き合う形でそのまま10位フィニッシュとなった。せっかくの好調を活かせなかったことに山下は「本当に持ってないなって。自分らしいなと思います。明日雨を願ってます」と締め括った。

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