冥王星に迫る視点。降下を疑似体験できるシミュレーション映像
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
2006年1月に打ち上げられたNASAの無人探査機「ニュー・ホライズンズ(New Horizons)」は、約9年半後の2015年7月14日に冥王星へ最接近しました。最接近時には冥王星表面から約1万2500km上空を通過し、史上初の冥王星フライバイ(接近通過)探査を実施した探査機となりました。
今回紹介するのは、2016年にNASAとジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所(APL)が公開したもので、ニュー・ホライズンズがフライバイ時に取得した地形データやカラー情報を組み合わせて作成された、「あたかも探査機が冥王星へ降下していくかのように見えるシミュレーション映像」です。
遠方から冥王星へ徐々に近づき、上空から地表へ徐々に視点が移っていきます。よく見かける冥王星の画像(小豆色とクリーム色)とは異なり、全体的に茶色みを帯びた色合いとなっていますが、これは観測データをもとに再現された"人間の目で見たときに近い色合い"に調整されています。
動画の終盤の最接近時に表示されるのは、氷に覆われたハート模様で知られる「スプートニク平原」や山岳地帯です。この繊細な地形は、実際の観測データをコンピュータ処理で再構成したものです。
編集/sorae編集部