津波警報の影響によって前日の前半終了時点で中止、31日に後半開始から再開。流経大柏が2日がかりの一戦を2-0で制し、準決勝進出!
2日がかりの一戦を流経大柏が制した。令和7年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技準々決勝(福島・Jヴィレッジ)の流通経済大柏高(千葉)対飯塚高(福岡)戦は31日10時に後半開始から再開。流経大柏が2-0で勝ち、2017年大会以来の4強入りを決めた。
試合は前日30日の9時30分にキックオフ。ロシア・カムチャツカ半島付近で発生の巨大地震の影響によって津波警報が発令されたことを受け、前半終了時点で中断し、解除の見込みが立たないことから翌31日に順延されていた。30日夜に警報が解除されたため、31日に流経大柏が1-0リードの後半開始から再開。千葉王者が1点を追加して勝ち切り、準々決勝を突破した。千葉の名門・流経大柏は今大会、四日市中央工高(三重)に2-0.学法石川高(石川)に5-0で勝利し、準々決勝進出。この日はGK藤田泰土(3年)、DF廣瀬煌(3年)、メンディー・サイモン友(2年/U-17日本代表)、増田大空(3年/U-17日本代表)、大徳剛矢(2年)、MF島谷義進(3年)、山元琉士(3年)、安藤晃希(3年/U-17日本高校選抜)、FW金子琉久(3年)、オゲデベ有規(3年)、大藤颯太(3年)の11人が先発した。
一方、インターハイ出場2度目の飯塚は修徳高(東京2)に2-1、那覇西高(沖縄)に1-0、前回3位の米子北高(鳥取)に0-0(PK7-6)で勝利し、初出場時の2021年大会の16強を超える8強入り。この日はGK原夢希(3年)、DF鮫島遼介(3年)、木下宗祐(3年)、森本快主将(3年)、貞金大樹(2年)、坂本馳空(2年)、MF保科剛(3年)、古畑魁斗(3年)、新垣類(3年)、FW塚本一咲(3年)、杉本凛琥(2年)が先発し、流経大柏に挑戦した。
立ち上がり、飯塚が勢いを持って試合に入る。左の古畑からクロスが上がったほか、塚本が空中戦で主導権を握る。8分には右クロスから塚本がヘッド。12分にも木下のインターセプトから塚本が右足シュートへ持ち込んだ。 また、保科や鮫島が強度の高い守備をし、森本らが相手エースの大藤をケア。だが、流経大柏はアンカーの島谷らが徐々にセカンドボールをしっかりと繋いで、ボールを保持する時間を増やす。 そして前半15分、流経大柏が先制する。増田が右へ展開し、島谷が平行のラストパス。これをオゲデベが左足ダイレクトでゴールへ押し込んだ。その後も流経大柏はテンポ良くDFの背後を狙って追加点を狙う。 24分、飯塚に決定機。前線で繰り返しスプリントしていた杉本が敵陣でボールを奪い取り、塚本がラストパスを狙う。最後は保科が押し込もうとするが、流経大柏GK藤田が飛び出して阻止。飯塚はさらに古畑、坂本がシュートを狙うが、流経大柏DFの壁を破ることができない。試合は1-0のまま前半終了。津波警報の影響によって、試合は中止となり、後半は約1日後にスタートした。 後半の35分間のために準備してきた両校は、開始から激しい攻防。流経大柏は山元とMF上田哲郎(3年)を入れ替え、左の安藤が縦突破で2度、3度と局面を攻略する。また島谷のロングスローやオゲデベのターンからのラストパス、増田のサイドチェンジなどで入り良く相手を押し込んだ。流経大柏はクロスの本数を増やし、2戦連発中の大藤らがヘッド。だが、飯塚も競り合いの強度でも対抗し、ベンチから「ナイス守備!ナイス守備!」の声が飛ぶ。その飯塚は15分に杉本を俊足FW金城龍都(3年)へ交代。切り札を投入し、同点を狙う。
クーリングタイム直後の23分には右サイドから崩し、新垣が決定的な左足シュート。だが、流経大柏GK藤田の壁は厚い。その後、流経大柏はセットプレーの回数を増加。28分には右CKの流れから増田の放ったコントロールショットが枠を捉えるが、飯塚DFがゴールカバーする。飯塚は29分に金城をMF恒松海吏(3年)へ交代する。流経大柏は左の増田、安藤がワンツー、ドリブルで決定機を創出。だが、飯塚はラストパスをクリアし、シュートブロックするなど1点差を維持する。流経大柏はアディショナルタイムにMF昇純希(3年)とFW福田明史(2年)を投入すると、35+4分にGKにプレッシャーを掛けて奪った福田がダメ押しゴール。流経大柏が2日がかりのゲームを2-0で制し、準決勝(対大津高)進出を決めた。