習氏、「一方的ないじめ」への共闘をベトナムに呼びかけ-米関税念頭
Nguyen Xuan Quynh
- 習主席、今年初の外遊でマレーシア、カンボジアも訪問へ
- より開放的かつ包摂的なグローバル経済の推進を呼びかけ
ベトナムを訪れている中国の習近平国家主席は、自由貿易とサプライチェーンの安定を維持するためには、「一方的ないじめ行為」に共同で反対する必要があると呼びかけた。習主席は今年初の外遊で東南アジアとの関係強化を目指している。
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中国国営の新華社通信の14日報道によると、習氏はベトナムの最高指導者トー・ラム共産党書記長らとの会談で、両国が協力し、より開放的かつ包摂的で、全ての国にとって均衡の取れた経済のグローバル化を推進するよう呼びかけた。
「中国の巨大市場は常にベトナムに開かれている」と習氏は述べ、インフラ建設における協力を着実に進め、両国間の相互接続を強化すべきだと語ったという。
新華社によれば、両国首脳は相互接続や人工知能(AI)、税関検査、農業貿易、文化・スポーツ、人材育成、メディアなどの分野での計45件の協力で合意。ベトナムの国営テレビ局VTVは、鉄道開発に関する委員会を設立することでも両国は合意したとしている。
習氏はベトナムのほか、マレーシア、カンボジアも訪れる予定。習氏はベトナム共産党機関紙ニャンザンに14日に掲載された寄稿文で、保護主義に対する批判を繰り返し、「貿易戦争や関税戦争に勝者はなく、保護主義はどこにも行き着かない」と主張していた。
ハノイでの会談後、合意文書を確認する習氏(右端)とラム氏(右から2番目)
原題:Xi Urges Vietnam to Join China in Opposing ‘Unilateral Bullying’(抜粋)
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