【ケニアの喫茶店】名も無き珈琲店で優しさの香りにつつまれつつ、絶品コーヒーに舌鼓 / カンバ通信:第408回
ジャンボ! 今回は紅茶ではなくコーヒー。なので、以前「紅茶の時間(仮)」って連載名を付けていたけど、「ケニアの喫茶店(仮)」って名前に変更するね。これまた仮だけども。
行ってみたのは、とびきりローカルなお店。名前もなく、ただそこにぽつんと開いてるって感じで。場所的にはヤヤ・センターの近く、リング・コットン・ロード沿い。
お店のおばさんがコーヒーを淹れてくれている間、すごくいい香りの煙が漂ってきて。それで私、彼女に聞いてみた。
「どうしてコーヒーから煙が出てるんですか?」って。
いわく、
「コーヒーを淹れるとき、炭の上にコーヒー豆をいくつか置くのさ。そうすることで、みんなにコーヒーの香りを楽しんでもらえるでしょ」と。
なるほど、だから良い香りが漂っていたのか。
「コーヒーを淹れていると、その煙の香りを楽しむためだけに来る人もいるんだよ。彼らは、コーヒーの煙を吸えば、まるでコーヒーを飲んだような気分になるのさ」
コーヒーを飲みたいけど、お金がなくて買えない人たちのためにも香りを楽しませる名もなき喫茶店。素晴らしいお店だ。
そうこうしているうちに、おばさんがコーヒーを持ってきてくれた。「低い椅子に座って、ゆっくりコーヒーを楽しんでいってね」という言葉付きで。
一口飲んでみたら、それがもう、本当にすごく美味しいコーヒーでね! 家に帰ってからも、ずっとその味が口の中に残ってたほど。今でも思い出せるくらい。
でもね、このコーヒーを飲んでいたら、なんだか体に少し変化が起きてきて、心臓もドキドキ速く脈打つようになってしまったんだ。
それで飲むのをやめて、50ケニアシリング(約57円)を払ってお店を出た。30分くらいしたら体は元に戻ったけどね。カフェインの作用かな。
この名も無きコーヒー店、とても気に入ったんだけど、とにかく究極レベルにローカルなので、あんまり清潔じゃないのがちょっとだけ残念かな。
でも、あえて「どローカル」を求めるなら行ってみるのも一興。香りと味は保証付き。看板もないので、この記事の情報だけで探してみてね。ではクワヘリ!
執筆:チャオス(カンバ族) 超訳:GO羽鳥 Photo:RocketNews24.