NetEaseの大型FPS『FragPunk』公式、早期サービス終了FPSを煽るも、反感買いまくり即謝罪。明日は我が身なのだから
対戦FPS『FragPunk』の公式Xアカウントは3月14日、同ジャンルの競合作品『Spectre Divide』のサービス終了を告げるポストに対し、運営の失敗を煽るような返信をおこなったとして、謝罪のポストを投稿した。
『FragPunk』はBad Guitar Studioが開発を手がけ、NetEase Gamesがパブリッシングを担当している5対5のタクティカルFPS。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)で、後日Xbox Series X|SおよびPS5向けにも展開予定。ユニークなキャラクターや武器のほか、「シャードカード」を用いてゲームルールを変えられるという独特な仕組みを備えている。2025年3月7日にリリースされたばかりの作品であり、多くのユーザーの注目を集めていたほか、そのカジュアルなゲームプレイが評価を受けて好調なスタートを切っている。
『FragPunk』一方の『Spectre Divide』は、Mountaintop Studiosが手がける3対3のタクティカルFPSだ。対応プラットフォームはPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S。本作では、攻撃側と防衛側にわかれ、爆弾の設置や爆破、解除を巡った攻防を繰り広げることとなる。同作はリリース前から期待を寄せられていたものの、昨年9月のPC(Steam)版リリース後には、マッチングの遅さやスキンの価格が高すぎることが問題として挙げられ、ユーザーからの評価を大きく落としていた。シーズン展開などでテコ入れを試みるも挽回かなわず。3月13日には、近日中に同作のサービスを終了し、開発スタジオも閉鎖すると発表した。開発をサポートしていくために必要な資金が尽きてしまったことが主な原因だとしている(関連記事)。
『Spectre Divide』今回、その『Spectre Divide』サービス終了と開発元閉鎖を伝えるXポストに対する、競合作品である『FragPunk』公式Xアカウントの反応が話題となっている。ファンに向けて無念や感謝の気持ちを伝えた『Spectre Divide』開発元公式のポストに対し、『FragPunk』側がネットミーム画像を使って「So you messed up? While I can do it all day(しくじったんだね?こっちは絶好調だがね)」と煽る返信をおこなったのだ。「So you」で始まるフレーズを添えて使われるこのネットミームは、マーベル映画作品「スパイダーマン:ホームカミング」にてゲスト出演する「キャプテン・アメリカ」のセリフが元ネタで、海外では人気のミームの1つとなっている。
Image Credit: Marcus Schubert on LinkedIn競合作品の失敗を煽ったこのポストはたちまち拡散。ユーザーからの批判のほか、煽られた当の『Spectre Divide』開発元スタッフであるMarcus Chubert氏が、『FragPunk』公式の行動を別のSNS上で痛烈に批判。問題の“煽り投稿”はその日のうちに削除され、『FragPunk』公式が謝罪のポストを投稿した。
謝罪のなかで『FragPunk』公式は、当該ポストが「無神経でプロ意識に欠ける」ものであったとし、再発防止を約束している。なお、いかなるプロセスで該当ポストが投稿されたかは不明だ。またユーザーからは、サーバーが不安定であることやコンソール版の発売が直前に延期されたことなどが指摘され、「ほかの作品を煽っている余裕はないだろう」といった声も上がっている。また、こうした様子はMP1stほか海外メディアでも取り沙汰される状況となっている。
Today we made a comment in response to the closure of Mountaintop Studios that was insenstive and unprofessional. The content does not reflect our studio’s values or respect for fellow industry peers. We want to offer a sincere apology to everyone at @itsmountaintop and have…
— FragPunk (@PlayFragPunk) March 14, 2025
ゲーム作品の早期サービス終了については、いかなる好評作品でも他人事ではない。『FragPunk』とて、この厳しいゲーム市場では予断を許さない状況だろう。開発資金不足やプレイヤー人口の低下など、さまざまなリスクをはらむゲーム開発・運営。開発者たちの多くは「明日は我が身」の精神で臨んでいることだろう。