CKハチソン港湾施設、イタリアの資産家が大半を取得へ-関係者

Shirley Zhao、Dong Cao、Manuel Baigorri

  • TiLは41港の単独オーナーに-パナマ運河沿いの2港を除く
  • パナマ2港の権益、ブラックロック傘下GIPが51%-TiLは49%

イタリアの資産家ジャンルイジ・アポンテ氏のファミリー企業が、香港の実業家、李嘉誠氏から43港の買収を目指す投資家グループの中心的存在として浮上していると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。中国はこの取引について、米国の関与を理由に強く反対している。

  取引の構造に関する未発表の詳細だとして関係者が匿名で語ったところでは、ジュネーブに本拠を置くアポンテ家のファミリー企業ターミナル・インベストメント(TiL)は取引完了後、43港のうち41港の単独オーナーになるという。

  関係者によれば、パナマ2港の権益については、米ブラックロック傘下のグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)が51%、TiLが残る49%を保有することになるという。

  李氏率いる長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)は取引完了後に現金190億ドル(約2兆7100億円)余りを受け取る予定。関係者1人の話では、パナマ2港は取引総額の約4%を占める。

  依然として検討が続けられており、投資家グループの最終的構成や所有権などの詳細が変更される可能性はなおあると関係者は語った。

  TiLの経営権を握るアポンテ家のMSCメディタレニアン・シッピングはコメントを控えた。CKハチソンとブラックロックはいずれもコメント要請にすぐには応じなかった。

関連記事:香港の富豪、李嘉誠氏が米中の諍いに巻き込まれた理由-QuickTake

原題:Italian Tycoon Eclipses BlackRock in Li Ka-shing’s Port Deal (1) (抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE

関連記事: