「ああいうゴルフをするため」でバーディ締め 石川遼は飛距離のギャップを調整中
◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 最終日(31日)◇芥屋GC(福岡)◇7293(パー72)
592ydの最終18番(パー5)で、3UTを握った第2打をグリーン手前まで運んだ。アプローチを“OK”の距離に寄せてバーディ締め。「ああいうゴルフをするために、トレーニングからいろいろ変えてやってきた」と、石川遼は4日間を締めくくった。
昨年から「5yd」伸びたというキャリーが、最終ホールで生きた。「(ティショットで)右バンカーは310ydで超えるけど、去年は『超える、超えない』の話にならなかった。去年できていないことが、今年はたくさん出来ている」。ティショットを昨年よりも前に運び、セカンドショットをグリーンすぐそばまで運べたことはこの1年間の成果だ。
一方で課題とするのが、飛距離が伸びたことによる誤差。「その分ショートアイアンの距離感が、ちょっと合わなくなってきている所もある」。3番(パー3)でもティショットを奥のラフに外して2オン2パットのボギーをたたいた。
5番でもフェアウェイからの第2打を打った瞬間「ダウン!」の声がコースに響く。ピンをオーバーしてラフに入ったが、3オン1パットでパーを拾った。「少し飛ぶようになった分、力感をそろえてショートアイアンをもっとやらないといけない」と話した。
前半はパープレーと耐える展開だったが、後半は5バーディ、2ボギーと3つ伸ばした。「良い流れに持ってきて終わることができたので、良かったです」と6バーディ、3ボギー「69」、通算10アンダーで今季10戦目を終えた。
前週「ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだ」は首位、今週は3位発進と好スタートを切りながら、上位に食い込めない試合が続く。歴代優勝者(2009、10年)に名を連ねる次週「ロピア フジサンケイクラシック」(山梨県・富士桜CC)は、「非常に楽しみだし、緊張もある」と活躍を見せたい思いは強い。
「好きなコースですけど、難しいので、すごくやりがいもあるし、すべてが重要になってくる」。緊張感をもって調整を急ぐ。(福岡県糸島市/谷口愛純)