女子メジャーV争いの常連国へ 2025年の日本勢はどれだけスゴい?

◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子)◇ロイヤルポースコール(ウェールズ)◇6580yd(パー72)

2025年の海外女子メジャーは4月「シェブロン選手権」を西郷真央が制するなど、日本勢が存在感を示している。第4戦を終えて3試合でトップ10に入り、国別の延べ人数は米国(10人)、韓国(7人)に次ぐ6人で、タイと並ぶ3番目の多さだ。活躍が目覚ましい今季メジャーを振り返る。

西郷が5人によるプレーオフを制した初戦は、初日を終えた時点で日本勢のトップ10は勝みなみ(10位)の一人だけ。16位発進だった西郷が2日目「68」で1打差2位に浮上すると、3日目も「69」と伸ばしてトップを捉えた。

首位タイから出た最終日は、硬さが増したグリーンと風により全体的に伸び悩む展開に。西郷も「74」とスコアを落としたが、通算7アンダーでキム・ヒョージュ(韓国)、イン・ルオニン(中国)、アリヤ・ジュタヌガン(タイ)、リンディ・ダンカンとのプレーオフに持ち込んだ。

18番(パー5)で行われたプレーオフ1ホール目、西郷はフェアウェイから2オンを狙いグリーン奥ラフへ。アプローチを1m弱に寄せ、バーディを奪取。ピン奥5mに2オンしたインが3パットするなど他の4人がバーディを奪えず、米ツアー2年目での初優勝をメジャーで飾った。

<日本勢の上位成績> 優勝/-7/西郷真央 30T/+2/山下美夢有岩井千怜古江彩佳

21人が参戦した日本勢は、初日からメジャー2連勝を予感させる好スタート。竹田麗央が首位発進を決めたほか、河本結畑岡奈紗岩井千怜が1打差7位につけた。2日目は12位に後退した竹田に代わり、「66」をマークした西郷が3打リードの単独首位に浮上。渋野が12位から3打差2位へと順位を上げて決勝ラウンドに進んだ。

3日目は西郷が「75」とスコアを落とし、渋野・竹田と並ぶ3位タイに後退した。日本勢3人が2打差を追った最終日はマヤ・スターク(スウェーデン)がメジャー初優勝をさらったが、竹田がメジャー自己最高の2位フィニッシュ。西郷4位、渋野7位と3人がトップ10に入った。

<日本勢の上位成績> 2T/-5/竹田麗央 4T/-4/西郷真央 7T/-3/渋野日向子 22T/+2/岩井千怜

5月「リビエラマヤオープン」で米ツアー初優勝を挙げた岩井千怜が、15人出場の日本勢で最上位の4位に入った。メジャーでのトップ10は自身初。初日7位から、一度もトップ10を外すことなく4日間を戦い切った。

前年大会2位の山下美夢有は最終日3位から7打差を追いかけ、今季メジャー自身初のトップ10入りとなる6位。竹田は23位で「全米女子オープン」での雪辱を果たせなかった。3打差2位で決勝ラウンドに進んだが、3日目に日米ツアー自己ワーストの「80」をたたく18位への後退が響いた。

<日本勢の上位成績> 4T/+1/岩井千怜 6T/+2/山下美夢有 23T/+7/竹田麗央

大会連覇がかかる古江彩佳が今季メジャー2勝目を狙う西郷と7位で並び、首位に2打差の好スタート。2日目はともに「72」で後退し、「67」で7位に浮上した竹田が日本勢唯一のトップ10で決勝ラウンドに進んだ。

3日目の主役に躍り出たのは38位スタートの吉田優利。フィールドベストに並ぶ「63」で首位に2打差の7位に浮上し、竹田が4打差12位で逆転優勝へ望みをつなぐ。日本勢は最終的に竹田の11位が最高位に終わり、2月の開幕戦から続いた連続トップ10入りは17試合で惜しくも途切れたが、トップ15に3人(山下・岩井千14位)はオーストラリアの4人に次ぐ人数だった。

<日本勢の上位成績> 11T/-9/竹田麗央 14T/-8/山下美夢有岩井千怜 21T/-6/吉田優利

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