7本から吟味した“オールドパター” 申ジエの流儀「やさしいクラブは感覚を鈍らせる」
優勝セッティング
2025/05/13 10:12
◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 最終日(10日)◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース◇6675yd(パー72)◇晴れ(観衆9752人)
2打差2位から出た申ジエ(韓国)が、通算7アンダーで並んだ藤田さいきとのプレーオフを制して2018年「LPGAツアー選手権リコーカップ」以来の国内メジャー通算5勝目を飾った。37歳13日での大会最年長V、西コース開催だった2018年に続く初の東西両コース制覇、生涯獲得賞金14億円突破と記録ずくめのツアー通算29勝目(米ツアーメンバー等の資格による2勝を除く)で永久シード(30勝)獲得に王手をかけた。
予選を通過した好調な選手たちがプレーしているはずでありながら、最終日のフィールド平均「73.7941」は4日間で2日目(74.2083)に次ぐハイスコアだった。本人は日曜日の正規18ホールでバーディを奪えなかったことを悔しがったが、1ボギー「73」でしのいだ粘りも特筆ものといえる。
大会を通して14フィートを下回ることがなかった高速グリーンに対し、今週は7本ものパターを持ち込んでいた。もともと天候やグリーンコンディションに合わせて柔軟に選ぶとはいえ、「7本はちょっと多すぎ(笑)。オプションが多すぎると、考えることも多くなってしまう。最近あまり結果を出せていなかった不安もありました」
その中から、スコッティキャメロン ニューポートシリーズのプロトタイプモデル・スーパーラットIIをチョイス。「ちょっと古いパターで行きました」と、かなり前に使っていたものを引っ張り出してきたあたりにこだわりがにじむ。
「最近、クラブがどんどんやさしくなっているじゃないですか。逆にやさしくなりすぎると、自分の感覚を鈍らせると思っていて。だから、難しいクラブを探して自分の感覚を出せるようにと考えています」。繊細なフィーリングをしっかりと落とし込める相棒がビッグタイトルを引き寄せた。
ドライバー:タイトリスト GT3(9度) シャフト:USTマミヤ The ATTAS V2(重さ50g台、硬さS) グリップ:エリートグリップ
フェアウェイウッド:テーラーメイド ステルスプラス(3番 15度、5番19度) シャフト:藤倉コンポジット SPEEDER NX(50g台、S)
ユーティリティ:テーラーメイド ステルス2 レスキュー(4番22度、5番25度) シャフト:藤倉コンポジット MCH(60g台、S)
アイアン:キャロウェイ APEX TCB(6番~PW) シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD AD-65 タイプII(S)
ウェッジ:タイトリスト ボーケイSM10(50、54、60度) シャフト:日本シャフト NSプロ850GH(S)
パター:スコッティキャメロン スーパーラットII
ボール:タイトリスト プロV1<2023年>