「yes!高須クリニック!」高須院長が豊昇龍の朝青龍超え大横綱期待「土俵際の粘りがすごい」「お肉を食べさせた時の笑顔なんか最高」

 大相撲春場所は9日にエディオンアリーナ大阪で初日を迎える。今場所の注目は、史上10人目の新横綱優勝に挑む豊昇龍(25)=立浪=だ。好角家として知られ、豊昇龍を支援する美容整形外科「高須クリニック」の高須克弥院長(80)は、場所前に三つぞろいの豪華な化粧まわしを贈呈。このほど、スポーツ報知の取材に応じ「大横綱になって」とエールを送った。(取材・構成=林 直史)

 高須院長は2019年頃から豊昇龍を応援してきた。親交のあった叔父で元横綱・朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(44)に頼まれたことがきっかけだった。

 「朝青龍が『おいっ子が相撲取りで今度、関取になった。後援者がいないからよろしくお願いします』と夫婦で頼みに来てね。『ずっと応援してやる』と約束したんだ」

 23年の大関昇進時はお祝いに飛騨牛1頭を届けた。今回の横綱昇進時は、三つぞろいの化粧まわしを贈ると決めていた。綱取りだった初場所は製作の準備を進めながら、国技館でも観戦。9日目までに3敗を喫したが、予感めいたものがあったという。優勝決定ともえ戦を制した直後、自身のXに「横綱化粧まわし注文なう。」と投稿した。

 「仕上がりは良かったし、何となく優勝しそうな気がしていた。力任せで突っ込んでいくこともなくなって、すごく強くなった。変なところで負けるところもあるけど、絶対に勝たなければいけないところでは勝つ。三つどもえになった時にはほぼ確信していた」

 3枚セットの化粧まわしは横綱が土俵入り時に着用することが通例だ。デザイン書家の山崎秀氏が手がけ、金の龍の字を図案化。左下には漫画家・西原理恵子さんのイラストもワンポイントの刺しゅうで入っている。細部もこだわった製作費1000万円弱の豪華な一品は、2月末に大阪の部屋宿舎に届けられた。

 「両国国技館にかかる優勝額を意識して、あそこに飾られて恥ずかしくないデザインにしたいと思ったんだ。龍の顔がそれぞれ違って、太刀持ち用が右、露払い用は左を向いて、横綱を囲むような形で字が描いてある」

 豊昇龍には土俵内外で魅力を感じてきた。

 「やられたと思っても土俵際の粘りがすごい。パワーのある(元関脇、現安治川親方の)安美錦みたいなね。相撲を取っていない時の無邪気に喜んでいる顔も、子供みたいでかわいいんだ。お肉を食べさせた時の笑顔なんか最高だったよ」

 目を細めた高須院長が願うのは、新しい化粧まわし姿の優勝額が国技館に飾られることだ。師匠の立浪親方(元小結・旭豊)からも「すぐ優勝しますから」と力強い言葉を聞いているという。その先に「大横綱」へのイメージも膨らませる。

 「朝青龍を超えるような大横綱になってほしいね。なれるか? yes!高須クリニック!」

 おなじみのキャッチフレーズと確信を込めた笑顔で、横綱の道を歩む豊昇龍に期待を寄せた。

 〇…豊昇龍は6日、大阪市住吉区の立浪部屋で調整。初日に向け「いい稽古ができた。不安はない」と力強く語った。夜は部屋の後援会による激励会に出席。開幕が迫る大阪・関西万博の関係者も駆け付け、8月3日の万博場所のビジュアルを豊昇龍を中心としたものに新調したと報告。「横綱の力も借りながら一緒に走り抜けていきたい」と期待を寄せられた。

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