MLBホームランダービー優勝者はローリー 捕手史上初V 投手・父、捕手・弟と家族で1億4800万円

 15日(日本時間16日)にブレーブスの本拠地・トゥルイストパーク(米ジョージア州アトランタ)で開催されるオールスター戦前日の14日(同15日)、恒例行事のホームランダービーが同球場で行われ、マリナーズのC・ローリー捕手(28)が優勝した。賞金100万ドル(約1億4800万円)をゲットした。

 決勝は史上最年少優勝を狙ったレイズのJ・カミネロ内野手(22)、捕手としては史上初の優勝を狙ったローリーの対戦となった。先攻のローリーが18本で結果を待ち、後攻のカミネロが15本で上回ることができなかった。シーズンでは前半戦だけでメジャー最多の38本塁打をマークしたローリーは両打ちの選手としても初の単独優勝。マリナーズの選手としてはグリフィー以来2人目の優勝となった。父が打撃投手、弟が捕手を務め、家族で夢をかなえた。1回戦では左打席から途中で右打席に変更したが、準決勝以降は左打席で打ち続けた。決勝では球拾いの男性スタッフがカミネロのホームラン性の打球をキャッチしてしまう“アクシデント”もあった。

 ローリーは「素晴らしいことです。(家族で参加できて)ホームランを1本も打てなくても楽しかったですけど、優勝できて本当に信じられない気持ちです」とほほ笑んだ。

 全8選手が参加する1回戦、勝ち残った選手が進む準決勝、決勝と最大で1人3度の対戦に臨むホームランダービー。原則として1回戦は3分間、準決勝と決勝は2分間でサク越えした本数を競い、3アウト(本塁打以外はアウト)まで打つことができるボーナスラウンドでは飛距離425フィート(約129・5メートル)以上の一発が出れば4アウトまでに延長される。制限時間とは別に1回戦は40球、準決勝と決勝は27球という球数制限もあり、途中で45秒間のタイムアウトも認められている。

 シーズン中にフルスイングを繰り返すことから、打撃フォームを崩す恐れなどが指摘されており、ドジャース・大谷翔平投手(31)は初出場だった21年以降、4年連続で辞退。この日は山本由伸投手(26)らとベンチから笑顔で各選手の打球を見つめていた。

 1回戦ではクルーズ(パイレーツ)が飛距離513フィート(約156・4メートル)の一発を放ち、2016年以降では他球場と比べて約10%打球が伸びるとされる高地・コロラド開催の21年を除くと17年のジャッジ(ヤンキース)に並んで最長飛距離を記録。チザム(ヤンキース)は日本の人気アニメ「鬼滅の刃」がデザインされた特製バットで盛り上げた。ローリー(マリナーズ)とルーカー(アスレチックス)は17本で並んだが、最長飛距離の差でローリーが準決勝に進出した。本塁打競争の1回戦、準決勝、決勝の結果は以下の通り。

 ▽1回戦(★の4選手が準決勝進出。同数の場合は最長飛距離で順位決定)

★〈1〉O・クルーズ(パイレーツ、26歳、外野手)21本

★〈2〉J・カミネロ(レイズ、22歳、内野手)21本

★〈3〉B・バクストン(ツインズ、外野手、31歳)20本

★〈4〉C・ローリー(マリナーズ、28歳、捕手)17本

〈5〉B・ルーカー(アスレチックス、30歳、外野手)17本

〈6〉J・ウッド(ナショナルズ、22歳、外野手)16本

〈7〉M・オルソン(ブレーブス、31歳、内野手)15本

〈8〉J・チザム(ヤンキース、27歳、内野手)3本

 ▽準決勝

●〈3〉B・バクストン(ツインズ)7本

○〈2〉J・カミネロ(レイズ)8本

 ▽準決勝

○〈4〉C・ローリー(マリナーズ)19本

●〈1〉O・クルーズ(パイレーツ)13本

 ▽決勝

○〈4〉C・ローリー(マリナーズ)18本

●〈2〉J・カミネロ(レイズ)15本

【動画】ローリー、準決勝で19発!豪快なホームランを見せた

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