話題株ピックアップ【昼刊】:コンヴァノ、芝浦電子、フジクラ

コンヴァノ <日足> 「株探」多機能チャートより
■コンヴァノ <6574>  319円  +58.5 円 (+22.5%)  11:30現在  コンヴァノ<6574>が高い。同社は27日の取引終了後、中期経営計画の修正と、暗号資産の購入決議を発表し、材料視されたようだ。中期経営計画では27年3月期の売上高目標を237億円(従来は150億円)、営業利益目標を95億円(同30億円)に引き上げたほか、29年3月期の売上高を1135億円、営業利益を516億円とする目標を設定した。高付加価値・高マージン事業へのシフトが想定以上のスピードで進展していることなどを反映した。加えて同社は第4回新株予約権の権利行使に伴う払込金額の総額が12日に公表した額を超過したことに伴う調達資金の使途変更を発表。追加での調達分を資金源として、新たに20億円分のビットコインを購入することを決めた。

■GCジョイコ <6249>  2,989円  +222 円 (+8.0%)  11:30現在

 ゲームカード・ジョイコホールディングス<6249>が急反騰。遊技用プリペイドカードシステム機器を手掛けるが、足もとの業績は売上高・利益ともに苦戦を強いられている。そうしたなか、投資顧問業の米レンジリー・キャピタルが27日付で提出した大量保有報告書によると、レンジリー・キャピタルのGCジョイコ株式保有比率は5.02%と、新たに5%を超えたことが判明した。保有目的は、投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこととしており、企業価値向上に向けた期待が株価の押し上げ材料となっている。

■芝浦電子 <6957>  7,040円  +520 円 (+8.0%)  11:30現在

 芝浦電子<6957>が急伸した。同社に対してTOB(株式公開買い付け)の実施を発表していた台湾の電子部品大手ヤゲオが27日、経済産業省との協議が整ったとしたうえで、買収に向けて当局の承認が取得できる見通しとなったと発表した。これに伴い、必要な届け出を実施する方針を明らかにするとともに、TOB期限をこれまでの9月8日から同月10日までに延長した。ヤゲオは23日にTOB価格を1株7130円に引き上げると発表しており、芝浦電子の株価はヤゲオのTOB価格にサヤ寄せする動きをみせている。芝浦電子に対してはミネベアミツミ<6479>が1株6200円でのTOBを実施。ミネベアはTOB価格と期限について変更する予定はないとしている。

■不二製油 <2607>  3,708円  +263 円 (+7.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

 不二製油<2607>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は27日取引終了後、3カ年の新中期経営計画を策定したと発表。最終年度となる28年3月期の連結事業利益目標を450億円(26年3月期予想は295億円)としていることが好感されているようだ。チョコレート用油脂(CBE)やコンパウンドチョコレートといった成長領域における競争優位性の更なる強化を図るほか、新たな事業の柱を担う挑戦領域の育成にも注力する構え。なお、株主還元については、配当性向30~40%の方針とし、安定的かつ継続的な配当を実施するとしている。

■フジクラ <5803>  12,150円  +475 円 (+4.1%)  11:30現在

 フジクラ<5803>が6連騰と戻り足を鮮明としている。通信インフラに必須の部材である光ファイバーや光コネクターなどの光デバイスを手掛けており、世界的なAIデータセンターの建設ラッシュを背景に収益拡大基調を継続している。25年4~6月期は営業利益が前年同期比68%増の410億8600万円と絶好調で対通期進捗率は3割近くに達している。注目されたエヌビディア<NVDA>の決算は市場予想を上回る好調だったが、データセンター部門の売上高はコンセンサスにわずかに届かず、時間外で同社株は売られた。しかし、市場では「エヌビディアは事前に買われていた反動が出たものの、開示された数字自体はほぼ予想に見合った水準で失望する要素はない」(ネット証券アナリスト)という声が聞かれる。きょうはAI関連の象徴であるソフトバンクグループ<9984>が活況高となっているほか、アドバンテスト<6857>も底堅い動きで、ショートポジションを取っていた向きの買い戻しも観測されている。

■コア <2359>  2,045円  +80 円 (+4.1%)  11:30現在

 コア<2359>が大幅高で年初来高値を更新している。27日の取引終了後に26年3月期の配当予想について、中間配当を10円から15円へ増額修正したことが好感されている。なお、年間配当予想は60円(前期55円)となる。

■SOMPO <8630>  4,860円  +188 円 (+4.0%)  11:30現在

 SOMPOホールディングス<8630>は大幅高で上場来高値を更新した。27日取引終了後、子会社を通じて米同業のアスペン・インシュアランス・ホールディングス<AHL>を買収すると発表した。アスペン社の普通株式を1株当たり37.5ドル、総額約34億8000万ドル(約5195億円)で取得する。2026年上半期の買収手続き完了を目指す。この買収は友好的なもので、両社とも取締役会において全会一致で賛同しているという。今後の業績貢献を期待した買いが入っている。

■ソフトバンクグループ <9984>  16,025円  +610 円 (+4.0%)  11:30現在

 ソフトバンクグループ<9984>が頑強な値動き。米エヌビディア<NVDA>が決算発表を受け時間外で売られたことを受け、寄り付きは若干売りが先行したものの、その後はショートカバーの動きが顕著となりプラス圏に切り返している。エヌビディアの5~7月期売上高は前年同期比56%増、最終利益も同59%増といずれも市場コンセンサスを上回る高水準の伸びを達成した。データセンター部門の売上高はコンセンサスに若干未達だったものの、ほぼ想定通りの数字で業績内容については申し分がなかった。8~10月期の売上高ガイダンスについてもレンジ予想の中心値が事前予想を上回っている。エヌビディアの株価は決算発表前に上昇していたこともあって時間外で下落したが、東京市場への影響は限られている。特に、AI関連の象徴株であるととともに、日経平均寄与度の大きいソフトバンクGはプライム市場で断トツの商いをこなして上昇、1銘柄で日経平均株価を80円強押し上げている(午前9時50分現在)。

■INPEX <1605>  2,513円  +85.5 円 (+3.5%)  11:30現在

 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。27日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比0.90ドル高の1バレル=64.15ドルと上昇した。米エネルギー情報局が発表した石油在庫統計で、原油在庫が予想を上回る減少となり、需給引き締まり観測が浮上し相場を押し上げた。原油価格の上昇を受け、INPEXなどに買いが流入している。

■ULSグループ <3798>  7,450円  +140 円 (+1.9%)  11:30現在

 ULSグループ<3798>が3日続伸している。27日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を10株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。

■DyDo <2590>  2,495円  -178 円 (-6.7%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位

 ダイドーグループホールディングス<2590>は大幅に4日続落し、年初来安値を更新している。同社は27日の取引終了後、26年1月期第2四半期累計(25年1月21日~7月20日)の連結決算の発表にあわせて、未定としていた通期業績予想を開示した。売上高は2434億円(前期比2.6%増)、営業利益は18億円(同62.4%減)、最終損益は30億円の赤字(前期は38億400万円の黒字)としており、最終赤字で着地する見通しに対する失望売りが膨らんでいる。国内飲料事業ではサプリメント通販チャネルで減収となる見通しであるほか、粗利益の減少による影響もあって、セグメント損失を予想する。同社は、トルコ飲料事業に関して為替やインフレ率の見通しが不透明だとして、業績予想をこれまで未定としていたが、一定の見通しが立てられる状況になったとして今回、業績予想を公表した。7月中間期は売上高が1177億100万円(前年同期比0.1%増)、営業利益が13億8100万円(同39.5%減)、最終損益が13億6100万円の赤字(前年同期は48億9400万円の黒字)になった。

■ウエストHD <1407>  1,611円  -76 円 (-4.5%)  11:30現在

 ウエストホールディングス<1407>をはじめ8月期決算銘柄に安いものが目立つ。きょう28日は8月期末の配当と株主優待の権利落ち日にあたることから、処分売りの動きが広がっているようだ。ホームポジション<2999>やand factory<7035>、メディア工房<3815>が安く、プリモグローバルホールディングス<367A>、ライトオン<7445>なども値下がりしている。

■メタプラネット <3350>  861円  -29 円 (-3.3%)  11:30現在

 メタプラネット<3350>が軟調。同社は27日の取引終了後、海外で公募増資を実施すると発表した。発行株数は1億8000万株で、需要状況に応じたオーバーアロットメント分は上限3億7500万株。調達資金をビットコインの購入などに投じる方針を示したことに着目した買いが先行したものの、株式の短期的な需給悪化を警戒した売りが次第に優勢となった。発行済み株式総数は最大で5億5500万株(76.9%)増加する見通し。同社は手取り概算で1303億3400万円を調達し、ビットコインの購入に1238億1800万円、ビットコイン・インカム事業におけるプットオプション売取引に関する証拠金の積み増し資金に65億1600万円を充当する予定。発行価格は9月9日から11日までのいずれかの日に決める。あわせて同社はEVO FUNDを割当先とする第20~22回新株予約権について、その行使を停止することを決定したと発表した。

■セーラー広告 <2156>  426円  +80 円 (+23.1%) ストップ高   11:30現在

 セーラー広告<2156>がストップ高の水準となる前営業日比80円高の426円に買われた。同社は27日の取引終了後、ストームハーバー証券(東京都港区)と業務協力に関する覚書を締結したと発表しており、将来の業績向上が期待され買われている。ストームハーバー証券はM&Aや資本・業務提携のアドバイザリーなどを展開している。セーラー広告は重要な成長戦略にM&A及び戦略的提携を掲げており、今後は積極的に新たなM&Aスキームや、自社のみでは取り組み困難だったM&A案件などの検討に取り組む。セーラー広告はあわせてフェロー(高松市)を完全子会社にすると開示。フェローは自治体の各種自動連絡システムや斎場のクラウド予約システムなどを営んでいる。子会社化を経て、両社のノウハウと顧客基盤を組み合わせた新たなサービスの開発などを視野に入れる。取得価額は非公開。10月1日から連結する予定だが、今期業績に与える影響は軽微と見込む。

■イクヨ <7273>  1,262円  +236 円 (+23.0%)  11:30現在

 イクヨ<7273>に物色人気集中、気配値で急速に水準を切り上げ連日で上場来高値圏を走る展開となっている。自動車の内装や外装に使う樹脂部品を製造する。中国系企業の傘下で仮想通貨分野への積極参入を明示している。27日取引終了後、同社が6月に業務提携を発表した米Galactic Holdingsに3億円を出資することを決議したと発表した。Galacticが展開するステーブルコインを活用したB2B越境決済インフラ事業に対し資本面からも支援を行うことで、両社の協業体制を一層強化する方針を示している。これを手掛かり材料に投資資金を呼び込む格好となった。 ●ストップ高銘柄

 誠建設工業 <8995>  1,143円  +150 円 (+15.1%) ストップ高   11:30現在

 など、2銘柄 ●ストップ安銘柄

 Jエスコム <3779>  249円  -80 円 (-24.3%) ストップ安   11:30現在

 以上、1銘柄 株探ニュース

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