新型PS5デジタル版、軽くなったが実質SSD容量27%カット 型番が「CFI

多根清史アニメライター/ゲームライター
Image:Austin Evans/YouTube

ソニーはPS5デジタル・エディションの改定モデル「CFI-2100」を日本や欧州向けに発売予定であり、内蔵ストレージ容量が従来の1TBから825GBに減少しているとの噂がありました。少なくとも欧州では、この噂を海外Amazonが裏付けたとの報道もあります

このストレージ減量版PS5(CFI-2100)をいち早く入手したYouTuberが分解を行い、「前モデルより軽くなった」といった検証結果を伝えています。

アメリカのテクノロジー系YouTuber兼テックブロガーであるAustin Evans氏によれば、変更点は次の通りです。

  • 旧モデルより約100g以上軽量化(約2.5kg → 約2.4kg)。熱排出システムや冷却機構は簡素化されつつも性能はほぼ同等。
  • SSD容量が1TBから825GBに減少。実際の使用可能容量は667GBで、27%も少なくなった。
  • 電力消費はほぼ同じで、発熱は新モデルの方が約2度高い程度(誤差範囲内)。
  • 内部構造は放熱パイプが完全に再設計され、VRM(電圧調整モジュール)は7個から5個に削減。基板設計も一部変更。
  • ファンを固定していた金属製シュラウドがプラスチック製に変更。
  • 外装は全面マット仕上げになり、一部金属パーツもプラスチック製に置き換えられるなどコスト削減が目立つ。
  • ヒートシンクは軽量化され、2023年モデルの493gから472gに。
  • 内部金属部品も軽量化され、ミッドシェルまたはフレーム部品の重量が2023年モデルの170gから110gに大幅削減。

総合的に見ると、新モデルは性能・発熱・消費電力は前モデルと同等でありながら、軽量化と製造コスト削減を実現している点が評価されています。要するに「ソニーの技術はすごく、やり繰り上手」ということです。

ただし、コスト削減分はユーザーに還元されておらず、価格は据え置きか上昇傾向にあるため、消費者の視点では「悪くなった」と述べられています。

本体の軽量化は100g程度で体感しにくく、SSD容量が27%も減少していることを考えると、前モデルの方がお得といえるでしょう。

現在も改定前モデル(CFI-2000B01)はAmazonなどに在庫があり、東京ゲームショウ2025開催記念セールで値下げされています。購入を検討している人にとっては、今が好機かもしれません。

アニメライター/ゲームライター

京都大学法学部大学院修士課程卒。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。現在はGadget GateやGet Navi Web、マグミクスで記事を執筆中。

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