話題株ピックアップ【夕刊】(1):日ヒュム、伊勢化、伊藤園
日ヒュム <日足> 「株探」多機能チャートより
■伊勢化学工業 <4107> 28,610円 +1,940 円 (+7.3%) 本日終値
伊勢化学工業<4107>は急伸。K&Oエナジーグループ<1663>が6日ぶりに反発している。経済産業省は2日に開かれた産業構造審議会グリーンイノベーションプロジェクト部会でのワーキンググループにおいて、「次世代型太陽電池の開発」プロジェクトに関する研究開発・社会実装の方向性についての資料を公開した。このなかで、タンデム型ペロブスカイト太陽電池の基盤技術開発事業の予算上限額を従来の110億円から129億8000万円に増額するとともに、次世代型タンデム太陽電池の量産技術実証事業について新規予算額153億3000万円で実施する案を提示した。ペロブスカイト型太陽電池の実用化に向け国が政策面で後押しをする姿勢が示されたことを受け、生産に必要なヨウ素を供給する両社に対し買い注文が集まった。■伊藤園 <2593> 3,600円 +220 円 (+6.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
伊藤園<2593>が大幅続伸し年初来高値を更新した。1日の取引終了後、第1四半期(5~7月)連結決算を発表しており、売上高1308億7500万円(前年同期比4.7%増)、営業利益83億6000万円(同17.3%増)、純利益57億1200万円(同28.6%増)となった。全国的に記録的な高温・少雨だったことに加えて、前期に先行投資した広告宣伝費の効果もあり、主力の「お~いお茶」「健康ミネラルむぎ茶」ブランドの飲料製品を中心にリーフ・ドリンク事業の売上高・営業利益が好調に推移した。また、北米を中心に「お~いお茶」の海外販売も数量を伸ばした。 26年4月期通期業績予想は、売上高4900億円(前期比3.7%増)、営業利益255億円(同11.0%増)、純利益160億円(同13.0%増)の従来見通しを据え置いている。■松屋 <8237> 1,325円 +78 円 (+6.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
1日に発表した「8月銀座本店売上高は8%増」が買い材料。 8月銀座本店売上高は前年同月比8.0%増。■IBJ <6071> 869円 +49 円 (+6.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
IBJ<6071>が続伸。1日の取引終了後に発表した8月度のKPI(重要業績評価指標)で、運営する結婚相談所ネットワークの登録会員数が10万1240人(前年同月比7.7%増)と10万人を突破したことが好感された。結婚相談所ネットワークの拡大や、社会的な婚活や結婚相談所への関心の高まり、若年層の利用増加などが背景にあることに加えて、加盟店への立ち上げ支援施策の効果により、会員獲得の早期化と獲得力向上が進んだことが寄与した。また、課金会員数も同47.1%増の9万4972人と増加した。7月に開始した休会会員への課金効果などが寄与した。■三越伊勢丹 <3099> 2,670円 +149.5 円 (+5.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
三越伊勢丹ホールディングス<3099>が続伸。1日の取引終了後に発表した8月度の売上速報で、国内百貨店事業の売上高が前年同月比0.7%増と6カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。このほか、百貨店事業の合計売上高が同6.9%増となったJ.フロント リテイリング<3086>や、国内百貨店売上高が同6.6%増となった高島屋<8233>、百貨店事業の全店売上高が同5.0%増となったエイチ・ツー・オー リテイリング<8242>、銀座本店売上高が同8.0%増となった松屋<8237>など、大手百貨店で8月の月次売上高が前年実績を上回ったことが好感された。■H2Oリテイ <8242> 2,238.5円 +112.5 円 (+5.3%) 本日終値
1日に発表した「8月百貨店事業売上高は5%増」が買い材料。 8月百貨店事業売上高前年同月比は5.0%増と6ヵ月ぶりに前年実績を上回った。■日本特殊陶業 <5334> 5,568円 +274 円 (+5.2%) 本日終値
日本特殊陶業<5334>が反発し、上場来高値を更新した。同社は1日の取引終了後、デンソー<6902>のスパークプラグ事業と排気センサー事業を1806億円で取得すると発表しており、シェア拡大による将来的な収益向上を期待する買いが集まった。資金は自己資金及び有利子負債調達で充当する予定。対象事業の25年3月期売上高は1918億1900万円。連結業績に与える影響は公表すべき事項が生じた場合に速やかに開示する方針。両社は2023年7月10日に、事業譲渡の検討の開始で基本合意していた。特殊陶は内燃機関製品の自動車業界全体での最適な生産体制の構築につなげるとともに、自社の事業基盤の強化につなげる。デンソーは電動化領域をはじめクリーンエネルギー領域に経営資源を振り向け、持続的な成長を図る。各国・地域の競争法当局の承認の取得が完了次第、譲渡を実行する。■三井物産 <8031> 3,544円 +137 円 (+4.0%) 本日終値
三井物産<8031>が年初来高値を更新したほか、三菱商事<8058>、伊藤忠商事<8001>、丸紅<8002>、住友商事<8053>など総合商社株が軒並み物色人気化。業種別騰落でも「卸売」は33業種中で値上がり率首位となった。全体相場は半導体関連などハイテクセクターの高PER銘柄から、バリュエーションに割安感のある銘柄群に資金シフトの動きが観測されている。流動性の高いバリュー株として商社株がそのターゲットとなっているもようだ。前週にはウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイの三菱商の株式保有比率が議決権ベースで10%超となったことが判明した。他の大手商社株も漸次買い増すとの見方が広がるなか、これも追い風材料となって商社株が投資マネーを誘引している格好だ。■サン電子 <6736> 6,850円 +210 円 (+3.2%) 本日終値
サン電子<6736>は反発。1日取引終了後、総務省が公募した令和7年度「インターネット上の偽・誤情報等への対策技術の開発・実証事業」で「多元統合型偽・誤情報検出技術の研究開発と実証事業」が採択されたと発表した。サイバーセキュリティー関連ベンチャー2社と連携して取り組みを進めていく。これが材料視された。 株探ニュース