ボーイング司法取引、米連邦地裁認めず-737MAX墜落事故巡り

Madlin Mekelburg

  • 墜落事故の犠牲者遺族、司法取引承認を拒否するよう求めていた
  • 司法取引案の条項、「不適切であり、公共の利益に反する」-判事

米連邦地裁判事は5日、737MAX墜落事故2件に関連してボーイングが刑事訴追を免れることになる司法取引を認めない判断を下した。これは意外な展開で、同社にとっては過去の不祥事からの立て直しに時間がかかる可能性がある。

  リード・オコナー判事は、司法取引承認を拒否するよう求めた墜落事故犠牲者の遺族に同調した。司法取引案に反対した理由について、外部の監視役採用で人種を考慮することを不当に要求していることなどを挙げた。

  判決文で「これら条項は不適切であり、公共の利益に反する」と表明した。

関連記事:ボーイング、罪認めることに同意-墜落事故巡る米政府合意に違反 (1)

  同判事は双方に対し、協議の上、今後のステップを決めるよう求めた。これには、提起された懸念への対応で司法取引の修正が含まれる可能性がある。

  ボーイングの担当者は今回の判断についてコメントを控えた。

  同社は飛行中の737MAXで機体のパネルが吹き飛んだ1月初めの事故から約1年にわたって危機的状況に陥っている。同社は正常化を目指しているが、今回の判決はこうした取り組みに新たに水を差すものだ。

  ボーイングの株価はこの日、1%下落した。

原題:Boeing Plea Deal Over Fatal 737 Crashes Rejected by Judge (3)(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE

関連記事: