EU大使、中国との関係に懸念-規制緩和が再構築の好機と期待

Bloomberg News

欧州連合(EU)と中国は、夏の首脳会談以降、関係修復でほとんど進展が見られないと、EUの駐中国大使が述べた。ただ、中国が希土類(レアアース)規制を緩和したことで、関係を再構築する機会はあるとしている。

  EUのトレド大使は20日、北京でのパネル討論で、「首脳会談以降、状況は改善していない」と語り、「多くの要因から状況は芳しくない。特にサプライチェーンや輸出規制などの問題に関してはそうだ」と述べた。

  中国はレアアース磁石の出荷を制限しており、中国以外にもサプライチェーン網を拡大しようと苦戦する欧州の製造業者にとっては大きな脅威となっている。先月、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が達した合意はEUの懸念を一部緩和するものだった。

  トレド氏によれば、中国が最近輸出管理を一時停止したことは「朗報」であり、これが機会をもたらす可能性がある。同氏は「これを基盤に進展を図ろう」と呼び掛け、「欧州連合(EU)は、中国との悪しき関係を望むものではない」と述べた。

  中国外務省はコメント要請に対し、直ちに回答しなかった。  

原題:EU’s Top China Envoy Rues Uneasy Ties, Sees Chance for Reset (1)

(抜粋)

— 取材協力 Colum Murphy and Lucille Liu

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