中国、李嘉誠氏や一族との新たな取引停止と関係者-国内外の投資調査
Bloomberg News
- パナマ運河2港を世界的コンソーシアムに売却する計画に中国は不満
- CKハチソンが米中対立の矢面に立たされ、李氏への圧力も強まる
中国は香港の富豪、李嘉誠氏とその一族に関係する企業との新たな取引を見合わせるよう国有企業に求めた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。パナマ運河2港を世界的なコンソーシアムに売却する計画に中国は不満を募らせていた。
非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、今回の指示は先週、高官の要請で国有企業に出された。既存の提携は影響を受けないという。
この指示により、国有企業は李氏(96)と関係がある事業活動の認可を直ちに受けられなくなる。また、規制当局は李一族の幅広いビジネス取引に対する理解を進めるため、中国内外で一族がどのような投資を行っているか調査していると関係者は述べた。
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李氏が関係する大手複合企業、長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)と長江実業集団(CKアセット・ホールディングス)、同氏の個人投資部門であるホライゾンズ・ベンチャーズ、次男の李沢楷氏が率いるパシフィック・センチュリー・グループはコメント要請に応じなかった。中国国有企業を監督する国務院国有資産監督管理委員会と商務省からも返答がなかった。
新たな取引の停止命令は、中国の国有企業と李氏に関連する会社との協力禁止を必ずしも意味するわけではない。だが、CKハチソンが米ブラックロック主導のコンソーシアムとパナマ運河などの港湾を売却する取引を行ったことで、同社は米中対立の矢面に立たされることになり、李氏に対する圧力も強まっている。
原題:China Is Said to Pause New Deals With Li Ka-shing and Family (1)(抜粋)
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