保有国債とETF、11日時点で計2兆円の評価損=上條日銀審議役

 4月14日、日銀の上條俊昭・政策委員会室審議役は参議院・決算委員会で、4月11日時点の終値ベースで日銀の保有国債の評価損が27兆円程度、保有している上場投資信託(ETF)の評価益が25兆円程度との試算を明らかにした。写真は円紙幣。2017年6月撮影(2025年 ロイター/Thomas White)

[東京 14日 ロイター] - 日銀の上條俊昭・政策委員会室審議役は14日午後の参議院決算委員会で、4月11日時点で日銀保有国債の評価損が27兆円程度、保有している上場投資信託(ETF)の評価益が25兆円程度となり、両者を合わせると2兆円の評価損になるとの試算を明らかにした。藤巻健史委員(維新)の質問に答えた。

試算は24年度上期末時点の保有状況を踏まえ、国債についてはイールドカーブ全体が10年金利の上昇幅とパラレルに上昇し、ETFの時価は日経平均株価に連動したとの前提で行った。

24年度上期末時点では、保有国債の評価損が13兆6604億円、ETFの評価益が33兆0711億円で、双方合わせて19兆4107億円の評価益だった。

日銀は保有国債には償却原価法、ETFには原価法を採用しており、評価損益の変動は決算上の損益に影響しない。

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