【桜花賞】(阪神)中団から競馬を進めたエンブロイダリーが外から差し切り、桜の女王に輝く|競馬実況web|競馬|ラジオNIKKEI
阪神11Rの第85回桜花賞(3歳GI・牝馬・芝1600m)は3番人気エンブロイダリー(J.モレイラ騎手)が勝利した。勝ちタイムは1分33秒1(稍重)。クビ差の2着に2番人気アルマヴェローチェ、さらに2馬身半差の3着に4番人気リンクスティップが入った。
エンブロイダリーは美浦・森一誠厩舎の3歳牝馬で、父アドマイヤマーズ、母ロッテンマイヤー(母の父クロフネ)。通算成績は6戦4勝。
レース後のコメント
1着 エンブロイダリー(J.モレイラ騎手) 「すばらしい牝馬です。しっかり能力を見せてくれました。どんな騎手でも乗りたがる馬だと思います。馬場状態は課題だと思いましたが、ここまでの状態になると、実際に走ってみないとわかりませんでした。いいフットワークを見せてくれて、馬場もこなしてくれて、最後の末脚を見せてくれました。3歳の新しいスターだと思います」
(森一誠調教師) 「(開業2年目でのGI制覇について)初年度からこのように素晴らしい馬を預けていただきました。1歳から良い馬と思っていました。ここまでの成長を見ていて、このような最高の結果を迎えることができ嬉しく思います。 (栗東滞在でのレースでしたが)環境の変化というところで馬がコンディションを落とすことも考えられましたが、直前輸送でも体を減らすことがあります。どちらも一長一短がありますが、輸送の負担を減らすため滞在を選択しました。 (調整過程について)輸送して最初の3日間は環境の変化から飼葉食いを減らしました。その後はしっかり飼葉を食べるようになり、スタッフとコミュニケーションをとりながら調整を続けて来ました。 (レースへのアプローチについて)1週前と当該週と馬を現地で見てきましたが、コンディションは良く、落ち着いていれば力は出せると思っていました。 (レースを振り返って)右回りに関しては、中山で結果が出ていませんでしたが、阪神が広いコースなので、その点は心配していませんでした。問題は馬場と思っていました。イメージしていたよりも雨も強く馬場も良くなかった中、騎手が上手くエスコートしてくれました。騎手が気を抜かせないように集中力を持続させながら走らせてくれました。 (技術調教師として学んだ国枝調教師からの教えは)牝馬は詰め込み過ぎないようにということで、その点を学ばせていただきました。 (今後の進路について)スピードの持続力が長所です。落ち着きもありますのでマイルより長い距離でも対応できると思います。具体的なレースはこの後の馬の状態を見て、オーナーサイドと相談してということになります。
高い支持をいただきその結果に応えることができ嬉しく思います。桜花賞馬になりましたので、その名に恥じないよう結果を出していけるように頑張っていきます。応援ありがとうございます」
2着 アルマヴェローチェ(岩田望来騎手) 「ポジションは問題なかったですし、やりたい競馬ができたと思います。結果だけが残念でした。(一度は勝ち馬より前に)出てはいましたが、相手も伸びていましたからね。力差はないと思いますし、巻き返したいと思います」
(上村洋行調教師) 「理想的な競馬ができました。馬体が増えて成長分がありました。阪神ジュベナイルフィリーズと同じような競馬で、最後は外から伸びてきましたが、内を捌いてきた勝ち馬にうまく乗られた感じですね。一瞬は交わせると思ったのですが......。この後はオークスを目指します」
3着 リンクスティップ(M.デムーロ騎手) 「スタートをうまく決めることができず、後ろからになりました。馬場が不安でしたし、ペースが上がるまで時間がかかりましたが、ずっといい脚を使ってくれました」
4着 マピュース(田辺裕信騎手) 「もう少しスタートを決めたかったのですが、ロスなく運ぶことを考えました。流れに乗った方が良かったと言えないようなレースでした。内も悪くないと思い、走れると思い、内を選択しました。上位は強かったですが、成長に驚きました」
5着 エリカエクスプレス(戸崎圭太騎手) 「スタートが速いと思っていましたし、出たら前に行く形を想定していました。返し馬から落ち着き、折り合いもよかったです。若さがあって、もう少しペースが落ち着けば良かったです」
6着 チェルビアット(北村友一騎手) 「コンディションの良さを実感していましたし、自信を持って臨みました。少し脚を溜めながら、競馬をしようと思っていましたが、イレギュラーな形がありました。もったいなかったですし、馬もかわいそうでした」