iPhoneがSwitch 2のUSBカメラになる!今後は本体の品薄も解消の見通し
ついにNintendo Switch 2が発売されましたが、初代Switchとの違いは表現能力のほか、「繋げるもの」の幅が大きく広がったことです。これまで設定アプリにあった「コントローラーとセンサー」が、「コントローラーと周辺機器」に差し替えられているのがその表れです。
その1つとして、USB外付けカメラとしてiPhoneが使えることが明らかになりました。
任天堂は自社製の「Nintendo Switch 2 カメラ」も発売していますが、他社製のUSBカメラにも対応していると公式に述べています。だったら、iPhoneも代用品として使えるのでは?とYouTubeチャンネル「Will It Work?」が試したところ、成功してしまいました。
ただし、iPhoneとSwitch 2をUSB-Cケーブルで繋ぐだけの単純な手順ではありません。もっとも、純正カメラを買うよりは少し安く済む可能性があります。
iPhoneをSwitch 2のカメラとして設定する方法は、次の通りです。
必要なもの
- USB-C – HDMIケーブル
- HDMIキャプチャケーブル
ケーブルの接続手順
- iPhoneにUSB-C – HDMIケーブルを接続します。
- そのケーブルのHDMI端子をHDMIキャプチャケーブルに接続し、キャプチャケーブルのUSB端子をSwitch 2本体のUSB-Cポートに接続します。
カメラアプリの設定
- iPhone側でカメラアプリを起動します。「スマホ画面に映っているもの」すべてがSwitch 2側にミラーリングされるため、余計なボタンが表示されないカメラアプリ(True Visageなど)を使うと便利です。
Switch 2側の設定
- Switch 2のHOMEメニューから「設定」を選びます。
- 「コントローラーと周辺機器」→「USBカメラの動作チェック」を選びます。
- iPhoneのカメラ映像がSwitch 2に表示されれば接続成功です。
日本のAmazonで検索したところ、USB-C – HDMIケーブルの安いものは1000円強、HDMIキャプチャケーブルは2000〜3000円で入手できるようです。
ただし、公式カメラと比べると遅延が発生する場合があり、音声と映像の間にズレが起こるかもしれません。それを許容できる、あるいは「iPhoneを外付けカメラにする」ことを面白がれるなら、この方法も選択肢となるでしょう。
外付けマウスも公式サポート、「信長」長時間プレイも安心
Image:任天堂他にも、公式にSwitch 2に「繋げるもの」として挙げられているのがUSBマウスです。Switch 2本体の設定では確認できませんが、『信長の野望・新生 with パワーアップキット Complete Edition』のプレゼン動画で、コーエーテクモのスタッフ自らがマウス操作を実演・確認しています。
Joy-Con 2にもマウスモードがありますが、標準的なUSBマウスを接続すると、自動でUSBマウスが優先されます。USBマウスを右手で操作しつつ、左Joy-Con 2でショートカット操作も同時に使っています。
これにより、PC版に近い快適なインターフェースでプレイができるというわけです。Joy-Con 2のマウスモードは操作しやすいとはいえず、特に長時間のプレイでは手首や腕に痛みを感じると報告されており、信長のようなじっくり腰を据えて楽しむゲームと相性が良くはなさそうです。
初代SwitchでもUSBマウス・キーボード接続は可能でしたが、対応ゲームはごくわずかでした。Switch 2ではJoy-Con 2に標準でマウス機能があるため、今後マウス対応タイトルが大幅に増えそうです。
具体的には『Age of Empires』や『Cities: Skylines』、『StarCraft』や『Valorant』といったタイトルが挙げられます。任天堂製のスーパーファミコン用タイトルで、これまで移植されていないマウス対応ソフトとして『マリオペイント』も大いに期待できそうです。
もっとも、Switch 2本体が入手できなければ絵に描いた餅に過ぎません。ネットでは、任天堂公式や量販店の抽選販売に当選できず、購入の目処が立たないとの声が溢れています。
しかし、任天堂アメリカのダグ・バウザー社長は「Switch 2は2025年を通して需要に十分応えられる」と自信を示しています。
CBS Morningsのインタビューで、「夏から父の日、年末商戦まで安定した製造供給体制を維持できる」と発言しました。今後も継続的に生産を続け、需要を満たす見込みだと説明しています。
任天堂は、DSから3DS、WiiからWii Uなど、後継機の立ち上げにおいて何度も失敗してきた歴史があります。Switch 2では、その反省を活かし、「売れるときに売っておく」ことに注力していると見てよさそうです。
京都大学法学部大学院修士課程卒。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。現在はGadget GateやGet Navi Web、TechnoEdgeで記事を執筆中。