柏が今季初の4連勝!首位・鹿島に迫る! 最下位・横浜FMはACLE含めて泥沼6連敗、遠ざかるJ1残留圏内
J1リーグは14日、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の影響で未消化だった第14節を行い、2位の柏レイソルが最下位の横浜F・マリノスを2-0で破った。柏は今季初の4連勝を果たし、首位・鹿島と試合数が並んだ状態で勝ち点1差に迫った。一方の横浜FMはACLEを含めて公式戦6連敗で、残留圏内17位と勝ち点8差。ここから2試合の未消化分を連勝してもJ1残留圏に届かない状況となった。
ホームの横浜FMは前節・C大阪戦(●0-1)から中2日の連戦。先発2人を入れ替え、DF永戸勝也とMF遠野大弥に代わってDF加藤蓮とFW宮市亮が先発した。一方の柏は前節・岡山戦(◯2-0)から中3日で、MF仲間隼斗に代わってMF渡井理己が新たに入った。[スタメン&布陣]
試合は立ち上がりから柏が一方的にボールを握り、サイドを広く使いながら押し込む展開。なかなかフィニッシュには至らない時間も続いたが、前半29分には右サイドを突破したMF久保藤次郎のマイナス方向にパスにDF原田亘が飛び込む。1度目のシュートは空振りに終わり、すぐさまこぼれ球に再び右足を振り抜くも、これは大きく左に外れた。
なおも攻める柏は前半34分、中央に絞って浮き球を処理したMF小屋松知哉が強引な単独突破を仕掛けると、MF渡辺皓太のクリアミスを誘って最終ラインの背後へ。ただ、そこに立ちはだかったのはDF諏訪間幸成。大学4年次のプロ入りを決断した21歳が鋭い出足からスライディングを仕掛け、シュートを見事にブロックした。
さらに柏は前半43分、この日何度もあった渡井の高い位置でのインターセプトからついにショートカウンターを見せ、FW垣田裕暉が左に持ち出してシュート。だが、ゴール右を狙ったボールはGK飯倉大樹にセーブされ、ボール支配率60%超で一方的に攻め立てながら相手をシュート1本に抑えた前半をスコアレスのまま終えた。
柏は後半開始時、ここまで全試合に出場している小屋松に代わってDFジエゴを投入。ところが横浜FMが勢いよく入り、MF井上健太のFK、DF松原健のシュート性の左足クロスで立て続けにチャンスを作った。それでも徐々に柏も持ち直し、同8分にはMF熊坂光希がゴール右斜め前から惜しい低弾道ミドルシュートを放った。
そうして迎えた後半11分、柏がついに試合を動かした。原田の左足フィードが反対サイドに通り、ジエゴが左足でクロスボールを送ると、ニアで反応した垣田がかすかにフリック。そこに走り込んだMF小泉佳穂がダイレクトで突き刺した。小泉はこれが今季3点目。早くも2022年の浦和時代に記録したJ1での自身キャリアハイに並んだ。
ビハインドとなった横浜FMは後半14分、FWアンデルソン・ロペス、井上、MF喜田拓也を下げて遠野、FWヤン・マテウス、MF山根陸を投入。遠野はトップ下に入り、FW植中朝日が1トップに移った。その後は一進一退の攻防が続く中、同19分には右サイドを突破した久保のクロスに原田、渡井が立て続けに飛び込むも、空振りに終わった。
柏は後半20分、渡井に代わってFW細谷真大を投入。細谷は持ち前の推進力を活かした単独突破で攻撃を前進させた。一方の横浜FMも前線のプレッシングが改善されたことでボールを握られ続けることがなくなり、サイド攻撃からチャンスをうかがうと、同34分には遠野のヘディングシュートがGK小島亨介を強襲した。
それでも勢いを失わない柏は後半36分、小泉のパスからペナルティエリア内を攻め込むも、またも久保のシュートはまたも空振り。絶好機を活かすことができない。同40分にはMF手塚康平が今季J1初出場。手塚は直後、絶妙な右CKを送り込んだが、DF古賀太陽のヘディングシュートは惜しくも枠を外れた。
なんとか追いつきたい横浜FMは後半44分、左サイドを突破した永戸のクロスを遠野が受けると、左足に持ち出してシュート。だが、これは古賀が股下を閉じ、完璧なブロッキングで阻止。すると同アディショナルタイム1分、柏は右サイドを突破した久保のクロスを途中出場FW木下康介がダイレクトで沈め、勝負を決めた。
そのまま8分間のアディショナルタイムを終え、柏が2-0で勝利。16試合消化で勝ち点33とし、首位の鹿島と1ポイント差に迫った。一方の横浜FMは14試合消化で依然として勝ち点8にとどまっており、16試合消化した17位・名古屋とは8ポイント差。スティーブ・ホーランド前監督を解任し、パトリック・キスノーボ監督に代わった後も公式戦4戦全敗となっており、長いトンネルが続いている。
(取材・文 竹内達也)●2025シーズンJリーグ特集▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がポッドキャストで配信中