大阪万博開幕【速報中】会場・パビリオンの見どころ、電車・バスの混雑を詳しく

大阪・関西万博が13日開幕しました。日本での大規模万博は2005年の愛知以来、20年ぶり。過去最多の158カ国・地域が参加します。一日の動きをタイムライン形式でまとめます。

悪天候が続くなか、東ゲートの退場口は大阪メトロ・夢洲駅へ向かう人たちで混雑した。大阪市淀川区から訪れたというパートの50代女性は「雨風が強くなったからもう帰ることにした。ブルーインパルスも飛ばなくて残念だった」と肩を落としていた。

万博のテーマを体現するパビリオン群「シグネチャーパビリオン」のオープニングセレモニーが開かれ、8人のプロデューサーが登壇しました。アンドロイドを展示する「いのちの未来」を手掛ける大阪大学の石黒浩教授は「50年先、人工知能(AI)やロボットがどのように活躍するか、パビリオンで確かめてもらえれば」と話しました。

関西グルメも評判は上々のようです。「静けさの森」近くのレストランで提供し、姫路のソウルフード「えきそば」を注文する人が多く見られました。中華麺に和風だしを合わせた料理で、すき焼き風の神戸ビーフをトッピングした「万博仕様」は1杯3850円。客から「値段に見合う価値がある」との声も聞かれました。

会場西側のくら寿司の店は当日予約制で、待ち時間は正午前時点で最長8時間20分。世界約70カ国・地域の郷土料理をアレンジしたメニューが目玉で、会社員の笠井つづりさん(54)は「白身魚をココナツミルクでマリネしたフィジーの『ココンダ』がおいしかった」。くら寿司、スシローの店とも午前中に13日分の受付を終了しました。

東ゲート右にある入場エラーの受付窓口「チケットエラー改札口」にも、行列ができていました。担当者によるとサーバーの不具合などでサイトがつながりにくい状況だといいます。30代男性は「正午入場へ余裕を持ち1時間半前に並んだのに、午後1時からのパビリオン予約に間に合わなかったら残念」と表情を曇らせました。

会場西側のパビリオンそばの伝言板に来場者がチョークでメッセージをつづっています。公式キャラクター、ミャクミャクのイラストなどのほか「パビリオンの予約1コも取れなかった」「me too!」との書き込みもありました。

会場ゲート付近では、航空自衛隊「ブルーインパルス」によるアクロバット飛行の中止が周知されています。悪天候が理由とのことです。会場の人工島、夢洲(ゆめしま)上空などを飛行する予定でした。

スカイドライブ(愛知県豊田市)、米リフト・エアクラフトの「空飛ぶクルマ」の実機お披露目イベントが会場で開かれました。招待された子どもは、別に展示された実寸大の模型に乗り込み「未来の乗り物」を体感。石部幹大さん(9)は「交通がめっちゃ便利になると思った」と嬉しそうでした。

セルビアの首都、ベオグラードは2027年に小規模な万博(認定博)を開きます。アレクサンドラ・コヴァチュ駐日大使は「大阪万博はセルビアのポジティブな面を知ってもらう最高の機会になると考えています。次はベオグラードに来てほしい」と期待します。

ヘリコプターで会場を上空から眺めました。大屋根リングを散策する人たちの姿や、人気パビリオンなどがにぎわう様子が見えました。開場から1時間半たってもなお、ゲート前には入場を待つ人の長蛇の列ができています。

会場を囲む1周約2キロの木造建築物「大屋根リング」の下は、来場者の休憩スポットになっています。家族5人で遊びに来た神戸市の主婦(45)は「想像を超える壮大さ。見ただけでも来たかいがあった」と話していました。午後に予想される雨に備え、コンビニエンスストア前にはレインコートを買い求める人の列ができています。

米国パビリオンの前には早くも長い行列ができていました。予約不要で入館できるフランス館の前にも行列ができており、40分待ちと案内されていました。

サウジアラビア館では「スーク」と呼ばれる伝統的な市場を再現。来館者が歩みを止め見入る姿が目立ちました。3D(3次元)でサンゴをつくる技術や、香りゆたかなサウジコーヒーが人気を集めていました。同館代表の駐日大使は「サウジの雰囲気を五感で楽しみ、次のリヤド万博にも足を運んでほしい」と語りました。

会場中心部に広がる「静けさの森」で、桜が散り始めていました。木の根元の水面に花びらが浮き、来場者が写真を撮っていました。パート従業員、出原三貴子さん(50)は「普段は味わえない景色で特別感があります」と話していました。

中国パビリオンでオープニングセレモニーがありました。シンバルと太鼓のリズムに合わせ、紅白の獅子が力強い舞を披露すると、大きな拍手が起こりました。駐日中国大使の呉江浩氏は「ぜひ中国パビリオンに来ていただき、忘れられない時間を過ごしてほしい」とアピールしました。

会場のシンボル、大屋根リングの付近では、開場と同時にベートーヴェンの交響曲「第九」の大合唱が行われました。赤や青色などの雨がっぱを着た約1万人の合唱団の歌声が響き渡りました。参加した大阪市の黒田有希さん(49)は「多くの知らない人とハーモニーを奏でられて感動しました」と興奮した様子でした。

大阪市内の港から会場へ向かう定期船が出ました。万博のラッピングを施した船の乗客は約20人。大阪市の佐藤暖さん(31)は「大阪は水の都。絶対に船で行こうと思った」。近くには水素燃料電池船も停泊。「今度はこれに乗りたいね」と話す家族もいました。

「開場です」。アナウンスが響くと東ゲートが開き、来場者が流れ込みました。雨はほぼやみ、運営スタッフから「走らず慌てずに」と声をかけられながら入場。ボランティアは「ようこそ!」と手を振り出迎えました。

会場東ゲートを通り抜けた先の広場で、日本国際博覧会協会によるテープカットセレモニーが行われました。十倉雅和会長が「大阪・関西万博、ただいま開幕します」と声高らかに宣言し、登壇者約10人がテープを切りました。

住友館前では来場者を案内するアテンダント約30人が記念写真を撮影していました。その一人、大林友香里さん(31)は「館で自然環境などを学び、子どもたちに楽しんでほしい」と笑顔で話しました。

世界の分断超えるいよいよ開幕した大阪・関西万博。タイムラインでは会場の熱気をお届けするとともに、万博をもっと深く知るためのコンテンツも紹介します。世界の分断が危ぶまれるいま、日本開催の万博はどんな意味を持つのでしょうか。取材班からのメッセージです。

会場に向かうJR大阪駅南側シャトルバスターミナルでは、始発を待つ50人ほどの列ができていました。聞こえてくるのは「アゼルバイジャンパビリオンがあるんだ」「ここは予約が必要だね」といった期待の声。大阪に前日入りした松山市の大森洋さん(70)は「ドイツビールを飲むのが楽しみ」と笑顔でした。

雨が降る中、開幕を前に会場内では最後の準備が進んでいます。中国館の前ではスタッフが水たまりを掃き出していました。

大阪メトロ夢洲駅に近い会場出入り口の東ゲート付近では雨が降る中、開場を待つ人が傘を片手に列をつくっていました。最前列に並んでいた、大阪府池田市から来た山崎伸吾さん(53)と照美さん(51)。夫婦は始発電車に乗ってきました。「日本館にいって火星の石を見たい」と話していました。

開会式のクライマックスは、人間と人工知能(AI)が協働する音楽づくり。「パレード・トゥ・ザ・フューチャー」の手書き文字を読み取ったAIが、意味を読み取りリズム感のある音楽に仕上げました。

待ちに待った大阪・関西万博。祭典が「祭り」とともに幕を開けました。ラップのリズムと沖縄の伝統芸能「エイサー」のコラボレーションなどが会場に華を添えました。

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