ビル・ゲイツが書いた48年前の「6502 BASIC」のソースコードをMicrosoftがオープンソース化
Microsoftが「Microsoft BASIC for 6502 Microprocessor - Version 1.1」のソースコードを2025年9月3日にオープンソース化しました。6502 BASICのソースコードはこれまでもインターネット上で断片的に流通していましたが、今回のオープンソース化によってMicrosoftが管理してきた正式なソースコードを誰でも閲覧したり編集したりできるようになりました。
Microsoft Releases Historic 6502 BASIC - Microsoft Open Source Blog
https://opensource.microsoft.com/blog/2025/09/03/microsoft-open-source-historic-6502-basic/6502 BASICはMOS 6502で動作するBASICインタプリタで、Microsoftの創業者であるビル・ゲイツ氏とMicrosoftの2番目の社員であるリック・ウェイランド氏によって開発されました。6502 BASICが完成したのは1976年で、1977年にはコモドールと2万5000ドル(約370万円)のライセンス契約を締結しました。Microsoftは「コモドールとの契約締結により、Microsoft BASICはコモドール製コンピューターの中核を担うこととなり、何百万人もの初心者プログラマーに学習機会を与えた」と説明しています。
今回オープンソース化された「Microsoft BASIC for 6502 Microprocessor - Version 1.1」は1978年にゲイツ氏とコモドールのジョン・フィンガーズ氏が共同で実装したガベージコレクタの修正を含んだものです。この修正はフィンガーズ氏がMicrosoftの社屋に訪れた際に実装されたとのこと。「Microsoft BASIC for 6502 Microprocessor - Version 1.1」のソースコードは以下のリンク先で公開されています。ライセンスはMIT Licenseで、誰でも自由にダウンロードしたり改変したり再配布したりできます。
GitHub - microsoft/BASIC-M6502: Microsoft BASIC for 6502 Microprocessor - Version 1.1
https://github.com/microsoft/BASIC-M6502なお、Microsoftは他にも古い製品のオープンソース化を実施しており、2024年4月には「MS-DOS 4.0」のソースコードをMIT Licenseのもとで公開しています。
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