「アフターFOMC」で米国株の相場シナリオはどうなる?(土信田雅之)

 いわゆる「中銀ウイーク」で日米の金融政策イベントを迎えることになった今週の株式市場ですが、そのうちの一つである米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が16日(水)(日本時間では17日(木)の未明)に公表されました。

 市場の予想通り、0.25%の利上げが決定され、さらにFOMC後のウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見では年内の追加利上げ実施を感じさせる内容だったことで、この日の米債券市場では2年債や10年国債などの利回りが上昇し、株式市場でも主要株価指数が下落する反応を見せました。

<図1>米主要株価指数のパフォーマンス比較(2025年末を100)(2026年9月16日時点)

出所:MARKETSPEEDIIおよびBloombergデータを基に作成

 図1は昨年(2025年)末を100とした米主要株価指数のパフォーマンスを比較したグラフです。

 16日の前日比の下落率を見ると、ダウ工業株30種平均(NYダウ)が1.21%の下落とやや大きいものの、ナスダック総合指数は0.01%の下落でほぼ横ばいだったほか、半導体関連銘柄で構成されるSOX指数については0.63%高と上昇しており、全体的に見ると売り込まれるほどの下落にはなっていません。

 また、下落率の大きいNYダウの日足チャートを見ても、売買高はあまり増えておらず、25日間の平均売買高も下回っているため、「イベント(FOMC)を受けて相場のムードが一変し、売買が活発になって株価が下落した」というわけではなさそうです(図2)。

<図2>米NYダウ(日足)と売買高の動き(2026年9月16日時点)

出所:MARKETSPEEDII

 NYダウの日足チャートからは、「相場が浮足立つことなく、意外と冷静に反応していた」と読み取れるため、割と買い戻しが入りやすい状況と言えそうです。

 ただ、7月相場で意識されていた5万2,000ドル水準を下抜けてしまったことや、50日移動平均線が上値の抵抗として機能しているなど、下方向への意識は維持されていますので、早い段階で5万2,000ドルや移動平均線を回復できるかが目先の注目点になります。

FOMCの結果と相場のポイント

 こうした米国株市場の動きを踏まえると、今回のFOMCと相場の初期反応については、「インフレを注視・警戒するFRBの姿勢が示されたこと」や、「利上げを実行に移すFRBへの信頼性が確保されたこと」「金利上昇を上回るペースで利益の成長が見込める株式銘柄には買いが入っていたこと」「先行き不安が強まっても、まだディフェンシブ銘柄を買える段階であること」などがポイントとして挙げられます。

 先ほども見てきたように、多くの株価指数は下落したものの、おおむね無難に通過したと言えそうです。

<図3>米S&P500の1分足チャート(2026年9月16日)

出所:MARKETSPEEDII

 図3は9月16日(水)の米S&P500種指数の1分足チャートですが、株価が下落し始めたのは、FOMCで利上げ決定が公表された時点ではなく、その後のウォーシュFRB議長の記者会見が始まってからだったため、今後の視点は「次の利上げ」に向かっていることが読み取れます。

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