「個人個人がデュエルで負けていた」劣勢の展開で佐野海舟を称える鎌田大地「海舟が一人で全部やってくれていた」

日本代表MF鎌田大地

[10.10 キリンチャレンジ杯 日本 2-2 パラグアイ パナスタ]

 勝ち越された直後の投入となった。日本代表MF鎌田大地(クリスタル・パレス)は1-2の後半21分から途中出場。MF南野拓実に代わって左シャドーに入ると、後半33分からはポジションを下げ、MF佐野海舟とダブルボランチを組んだ。

「失点していたので、シャドーのときは攻撃のところでもう少し怖さを出したかった」と振り返った鎌田は「失点してからチームとして守備の部分が良くなかった。難しかったし、ハマってなかった」と指摘。いい守備からいい攻撃へと移れていない実感があった。 「相手が少し余裕を持ってボールを持ったときにバラバラで行ってしまっていた。守備が良くないと、攻撃もうまくいかない。裏1本でやられたり、おさめられたり、(プレスに)行くタイミングがみんな一緒じゃなかった。特に失点してからが難しかった」  チームとしての連動以前に、個の部分で後手を踏んだ。「チームの戦術よりも個人個人がデュエルで負けていた」。そんな南米勢をも苦にせず、球際でまさっていたのが佐野だった。これにはベンチから見ていた鎌田も「前半は間違いなく(佐野)海舟が一人で全部やってくれていた感じはあった。海舟の個のところで何とかもっている部分もあった」と賛辞を惜しまなかった。  苦しみながらも後半アディショナルタイムに途中出場のFW上田綺世が劇的な同点ゴールを奪い、2-2の引き分けに持ち込んだ。「追いついたのはポジティブだったと思う。こういう試合で負けると、チームの雰囲気もガっと下がる。前向きで戻れたのは評価できるし、次の試合につながったと思う」。その次戦は14日のブラジル戦(味スタ)。ブラジルはこの日、ソウルで韓国に5-0で大勝している。 「守備がもっとできないと、大量に失点してしまう」。そう危機感を強める鎌田は「まずは守備をしないと、失点していたら勝てる試合も勝てない。守備は自分たちの土台。今日は自分たちのアベレージにまったく足りていなかった。そこをまずはしっかり戻して、そこから攻撃の部分をやっていかないと」と力説していた。 (取材・文 西山紘平)●2026ワールドカップ(W杯)北中米大会特集▶日本代表の最新情報はポッドキャストでも配信中

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