「言動見守る」「謝罪は評価」…兵庫県知事会見、県議ら受け止め

 兵庫県の斎藤元彦知事が記者会見で、県の第三者委員会が認定したパワハラについて謝罪した一方、違法とした内部告発への対応には「適切だった」と述べた26日、県議会の関係者からはさまざまな声が聞かれた。

県議会の閉会であいさつする斎藤知事

 浜田知昭議長は「議会としてすぐに判断するのではなく、今後の知事の言動を見守る」と、注視していく考えを述べた。また、第三者委の報告書については、「報告書が出たことは県と連携する好機と捉え、対話の場をつくっていきたい」と話した。

 斎藤知事の内部告発問題を調査した県議会百条委員会の委員長を務めた奥谷謙一県議は「斎藤知事が 真摯(しんし) に受け止め、謝罪をしたのは評価したい」とコメントした。一方で、内部告発への対応に関しては、「適切」とのスタンスを変えなかったことについて、「認めなかったことは残念。議会として対応を検討していく必要がある。一刻も早く県政の混乱を収束させ、県と協力して県政を前に進めていく」とした。

「心からおわび」県議会で知事

 斎藤知事は26日、県議会の2月定例会本会議で、県の第三者委員会が斎藤氏のパワハラを認定したことを受け、「職員に不快な思いや負担をかけたことを心からおわびする」と謝罪した。

 斎藤知事はこの日、パワハラについて「至らない点があった」としたほか、男性職員(昨年7月に死亡)による内部告発を巡る対応について「公益通報制度の適切な運用と体制整備を検討する」と言及。SNSによる 誹謗(ひぼう) 中傷が課題となったことを踏まえ、「インターネット上の利用ルールを守り、分断を生み出さない寛容な社会の実現に取り組む」とした。

 本会議はこの日、新年度一般会計当初予算案などを可決し、閉会した。

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