ベンチで投げつけ…珍しい大谷の怒り 先輩の前で直立の新人、ド軍ロッカーの重い空気
【MLB】ロッキーズ 4ー3 ドジャース(日本時間19日・デンバー)
ドジャースは18日(日本時間19日)、敵地でのロッキーズ戦でサヨナラ負けを喫した。2位パドレスとの差を広げたいところで、10連勝中だった相手に痛恨の1敗。試合後のドジャースロッカーでは重苦しい雰囲気が流れていた。
試合は先発した山本が粘りの投球を見せたが、7回にソロを浴びて同点に追いつかれた。8回には1死からフリーマンが二塁打を放つも、後続が凡退。9回は3者凡退に終わり、ネクストバッターズサークルの大谷は延長戦の打席に備えていた。
9回の守備では前の打席で右中間への一発を放っていたトーバーの打球が、右翼手のT・ヘルナンデスと二塁手フリーランドの間に飛び、T・ヘルナンデスが落球。ボールが転がる間にトーバーは二塁へ進み、その後バーナベルに中前にサヨナラ打を打たれた。
同地区最下位に沈むロッキーズに悔しい敗戦。打席が回ってこなかった大谷は、エルボーガードをベンチの棚に投げつけ、珍しく怒りを露わに。ロバーツ監督は会見冒頭でため息をつき、「投手陣のことを考えると、私たちはこの試合をものにすべきだった。彼の投球を考えるとね。言葉にするには、厳しい」と終始表情は晴れなかった。
9回に打球を捕れなかったT・ヘルナンデスは「完璧なプレーをしなければ決められない種類のプレーだった」とうつむきながら報道陣にコメント。その最中にロッカーの隅では年長者のロハスが新人フリーランドを自分のロッカーへ呼び、アドバイスを送っていた。守備の連携について指摘されていたのか、後ろで手を組んで直立のフリーランドは会話が終わると、悔しそうな表情で自分のロッカーへと戻った。
シーズンも残り40試合を切った。2位パドレスとは接戦で、4年連続の地区優勝へ、1つの敗戦が重くなってくる。悔しい敗戦を、優勝への糧にしていきたい。
(上野明洸 / Akihiro Ueno)