国立“ほぼ5万人”のJ2上位対決は大宮が競り勝つ!!GK笠原昂史が圧巻セーブ連発、首位・千葉は“神の手”退場後に10人猛攻も今季2敗目

[5.6 J2第14節 千葉 1-2 大宮 国立]

 J2リーグは6日、首位のジェフユナイテッド千葉と前節終了時3位のRB大宮アルディージャが国立競技場で対戦した。J2リーグ戦史上2番目に多い“ほぼ5万人”49,991人の大観衆が詰めかけた上位対決。後半にオウンゴールで勝ち越した大宮が2-1で勝利し、3位をキープした。千葉はFWカルリーニョス・ジュニオが“神の手ゴール”で退場処分を下された後も、10人で猛攻を仕掛けたが、一歩及ばずに今季2敗目を喫した。

 試合序盤から高い強度でのせめぎ合いが続いたJ2上位対決。先に試合を動かしたのはアウェーの大宮だった。前半5分、右CKをMFカプリーニがニアポスト際に転がし、これをFW杉本健勇がつなぐと、フリーで待っていたのがFW豊川雄太。右足シュートでゴール左隅に流し込み、今季2点目が貴重な先制点となった。

 なおも攻める千葉は前半15分、高い位置でカプリーニがボールを奪い、そのまま左サイドを攻め込むと杉本がつないだパスから豊川が強引にペナルティエリア左を打開。そのままシュートを狙ったが、今度はわずかに右へと外れた。

 ビハインドの千葉は前半20分、MFエドゥアルドの負傷によりMF横山暁之を投入。するとここから優勢に転じ、そのまま試合を動かした。同23分、MF椿直起のスルーパスにDF前貴之が抜け出し、左足クロスにFW石川大地が反応。高い打点からのヘディングシュートを突き刺し、1-1の同点となった。

 そこからは千葉が一方的に主導権を握り、左の椿、右のMF田中和樹が何度もサイドを突破。ところが前半29分、椿のクロスに合わせたDF鈴木大輔のヘッドがGK笠原昂史のスーパーセーブに阻まれると、同33分の田中の左足シュート、同38分のMF品田愛斗の無回転FKも笠原に止められ、追加点を奪うことはできなかった。

 試合は1-1のまま後半へ。すると同6分、4バックにシステムを変えた大宮が鋭い速攻から再び先行した。MF小島幹敏が中盤でボールを奪って持ち運び、4対2の数的優位を作ると、左足ラストパスで右へのコースを選択。最後はカプリーニが右足で折り返すと、千葉は前とDF鳥海晃司がアプローチし合ってクリアできず、オウンゴールとなった。

 なんとか反撃に出たいホームの千葉は後半24分、横山が対面の相手をかわして右サイドにパスを出し、そこに石川が走り込んだが、ループシュートはまたも笠原に阻まれる。

 さらに千葉は後半27分、DF高橋壱晟のクロスにC・ジュニオが合わせる形となった後、大宮DF市原吏音に当たったボールがゴールマウスに吸い込まれ、オウンゴールかと思われたが、C・ジュニオが手で軌道を変えており、ハンドによってゴールは認められなかった。またC・ジュニオには2枚目のイエローカードが提示され、ここで退場となった。

 それでも千葉は猛反撃を続け、後半40分にも決定機。テンポの良い崩しから右ポケットに侵入した田中が股抜きクロスを送り込み、品田が決定的なシュートを放った。だが、これも笠原が冷静に足を残してスーパーセーブ。同アディショナルタイムのピンチもDFガブリエウが気迫のブロックを見せ、そのまま逃げ切った大宮が大観衆の国立でのJ2上位対決を制した。

(取材・文 竹内達也)●2025シーズンJリーグ特集▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がポッドキャストで配信中

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