トランプ氏、対中輸出規制を一時停止 貿易合意のため=FT
7月28日、 米国は中国との貿易交渉への悪影響を回避し、トランプ大統領と習近平国家主席の年内の会談実現につなげるため、中国向けテクノロジー輸出に対する規制を凍結した。写真は10日、ジュネーブで協議する両国の代表団(2025年 ロイター/KEYSTONE/EDA/Martial Trezzini)
[28日 ロイター] - 米国は中国との貿易交渉への悪影響を回避し、トランプ大統領と習近平国家主席の年内の会談実現につなげるため、中国向けテクノロジー輸出に対する規制を一時停止した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が28日、事情に詳しい当局者や元当局者の話として報じた。
輸出規制を管轄する米商務省産業安全保障局に対し、中国に対する強硬措置を避けるよう、数カ月前から指示が出ているという。
米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabは今月、画像処理半導体(GPU)「H20」の対中販売を再開すると発表。ラトニック米商務長官は販売再開について、 中国とのレアアース(希土類)を巡る交渉の一環だったと明らかにしている。
ただ、FTによると、マット・ポッティンガー元大統領副補佐官(国家安全保障担当)ら、安全保障の専門家や元政府高官20人がラトニック氏に懸念を表明する書簡を28日に送付する予定。
書簡には「今回の措置は人工知能(AI)分野の米国の経済的・軍事的優位を危うくする戦略的な誤りだ」と記されているという。
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