NY市場サマリー(26日)ドル一時158円台、利回り上げ幅縮小 ダウ5日続伸
<為替> ドルが一時158円台に乗せ、5カ月ぶりの高値を記録した。市場では、トランプ次期政権の政策が成長とインフレを押し上げるとの見方から、来年はドル高が進むとの観測が広がっている。
ドル/円は0.35%高の157.93円。一時158.09円まで上昇し、7月17日以来、約5カ月ぶりの高値を付けた。
ただ、年末年始を控え、引き続き休暇中のトレーダーが多いことから商いは低調だった。
主要通貨に対するドル指数は終盤で0.02%高の108.13。20日に記録した2年ぶりの高値108.54をわずかに下回る水準で推移した。
連邦準備理事会(FRB)の来年の利下げ回数の見通しを巡り、ここ数週間はドル高が加速している。
短期金融市場が現在織り込む来年の利下げ幅は計38ベーシスポイント(bp)。これはFRBが2回目の25bpの幅での利下げを実施する確率が約50%であることを示唆している。
ユーロ/ドルは0.13%高の1.0418ドル。20日には11月22日以来の安値となる1.03435ドルまで沈んだ。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.88%安の9万5598ドルとなった。
NY外為市場:
<債券> 10年債利回りが一時8カ月ぶりの高水準を付けたものの、7年債入札の結果を受け、国債利回りは全般的に上げ幅を縮小した。年末年始を控え商いは細っている。
7年債入札は堅調な需要を集め、最高落札利回りは4.532%と、入札前取引を約2bp下回った。応札倍率は2.76倍と、2020年3月以来の高水準に並んだ。
これを受け7年債利回りは低下し、終盤の取引で4.518%。
10年債利回りは4.588%。一時は4.641%と、5月2日以来の高水準を付けた。
30年債利回りは4.765%と、0.5bp上昇。
2年債利回りは4.334%と、0.4bp上昇。一時は4.367%まで上げた。
2年債と10年債の利回り格差は24.3bp。
FRBは今年、3回の利下げを実施し、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標は現在4.25─4.50%。市場では来年1月の次回会合で追加利下げが決定される可能性は低いとの見方が大勢となっている。
米金融・債券市場:
LPLファイナンシャルのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、アダム・ターンクイスト氏は、マグニフィセント・セブン(大型ハイテク7銘柄)に大きく依存した相場上昇がここ数週間続いてきたが、この勢いに亀裂が入り始めている可能性があると指摘。主要指数がさらに上昇するには他のセクターからの資金流入が必要になるだろうとの見方を示した。
市場は「サンタクロース・ラリー」と呼ばれる季節的に好調な時期に入っている。
ストック・トレーダーズ・アルマナックによると、S&P500は1969年以降、12月の最後の5営業日と1月の最初の2営業日で平均1.3%上昇している。
米国株式市場:
<金先物> 地政学的リスクへの高まりを受けて安全資産として金が買われ、続伸した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前営業日(24日)比18.40ドル(0.70%)高の1オンス=2653.90ドル。
NY貴金属:
<米原油先物> 中国の石油需要が上向くとの期待を背景とした買いにいったんは上昇したものの、あと利食い売りに押され反落した。米国産標準油種WTIの中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前営業日(24日)比0.48ドル(0.68%)安の1バレル=69.62ドルだった。3月物は0.41ドル安の69.23ドル。
米エネルギー情報局(EIA)による在庫週報の発表を控え、様子見気分も強かった。25日がクリスマスに伴う祝日となり、EIA週報は2日ずれ込み、米東部時間27日午後1時に発表される。
NYMEXエネルギー:
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