アップルとスペースXが連携、iPhoneにスターリンク網のサービス追加
- Tモバイルがオプションとして提供-従来はサムスン製スマホのみ
- 実質的にどこからでも衛星経由でテキストメッセージの送受信可能に
米アップルは、スマートフォン「iPhone」のソフトウエアに米宇宙開発企業スペースXの衛星通信網「スターリンク」のサポートを追加した。イーロン・マスク氏率いるスペースXと米無線通信事業者TモバイルUSとの連携で、自社の既存の衛星通信サービスとは異なる新たな選択肢を提供する。
事情に詳しい複数の関係者によると、これらの企業はスターリンクとiPhoneのテストを水面下で実施。27日にリリースされたiPhoneの最新のソフトウエアで、新たな技術がサポートされるようになった。
この提携は、予想外の動きと捉えられている。Tモバイルがスターリンクをオプションとして提供していたのは、これまでサムスン電子のスマートフォンのみだったからだ。
一方でアップルも、既に衛星通信事業者グローバルスターのサービスを提供。ユーザーは携帯電話の圏外でもテキストを送信したり緊急の連絡をしたりできる。
Tモバイルは、ユーザーによるスターリンクサービスの初期バージョンへの登録を開始。ベータテストの一環として、少数のiPhoneでの利用を今週から可能とした。
最初のユーザーは、Tモバイルから「実質的にどこからでも衛星経由で接続が維持され、テキストメッセージの送受信が可能」などと説明するメッセージを受信している。
アップルの広報担当者はコメントを控えた。Tモバイルはテストについて「最適化された一部のスマートフォンから開始」しており、完全なサービス開始となれば「大半の新しいスマートフォンをサポートする」と説明した。
スペースXの広報担当者は、コメントの要請にすぐには応じなかった。
原題:Apple and SpaceX Link Up to Support Starlink Network on iPhones(抜粋)