ドイツがまさかの黒星発進!! W杯欧州予選、アウェー敗戦は歴史上初の大波乱
北中米ワールドカップ欧州予選は4日、グループAの開幕節を行い、ドイツ代表がスロバキア代表に0-2で敗れる大波乱が起きた。敵地でのW杯予選の敗戦はドイツ史上初の珍事。欧州予選はグループ首位がW杯出場、2位はプレーオフに回るレギュレーションとなっており、厳しい船出となった。
FIFAランキング9位のドイツは開幕節で敵地ブラチスラバに乗り込み、同52位のスロバキアと対戦。最前線にFWニック・ボルテマーデ、ウイングにMFフロリアン・ビルツとMFセルジュ・ニャブリ、ボランチにMFヨシュア・キミッヒといった現状ベストに近い陣容を並べたが、まさかの苦戦を強いられた。
立ち上がりからドイツが一方的にボールを握るなか、前半5分にはビルツのチャンスメイクが不発に終わると、その後は停滞した時間帯が継続。同21分にはMFデビッド・デュエリスに左サイドを破られるとFWダビド・ストレレツのポストからFWレオ・ザウアーに抜け出され、GKオリバー・バウマンのファインセーブでなんとか命拾いするピンチもあった。
さらに前半23分、スロバキアは再びL・ザウアーのドリブル突破でドイツの最終ライン裏を打開し、DFアントニオ・リュディガーを振り切って左足シュート。これもバウマンの正面を突いたが、同27分にもザウアーはリュディガーを抜き去る場面を作るなど、19歳のスター候補がドイツ相手に鮮烈な爪痕を残した。
そうして迎えた前半42分、スロバキアが試合を動かした。自陣左サイドでビルツからボールを奪ったDFダビド・ハンツコがそのままドリブルでインナーラップを試み、敵陣までえぐりこむと、ペナルティエリア左にパス。左に流れたストレレツがマイナス方向に折り返すと、そこに走り込んでいたハンツコが左足ダイレクトで突き刺した。
後半は立て直しを狙ったドイツだったが、次の1点もスロバキアに入った。後半10分、GKマルティン・ドゥーブラフカのロングキックが敵陣に入り、高い位置に潜り込んでいたDFノルベルト・ギェンベールがヘディングでそらすと、これを受けたストレレツがドリブルでエリア内に侵入。最後はリュディガーをかわして左足で決めた。
ミドルスブラ所属の24歳ストレレツはドイツ代表相手に圧巻の1ゴール1アシスト。若きエースがビッグマッチで躍動した。その後はドイツが途中出場のMFナディエム・アミリやFWカリム・アデイェミが勢いを見せたが、スロバキアの安定した守備を崩すことができず、そのままタイムアップ。ドイツ『キッカー』によると、ドイツ代表はこれまでのW杯予選でアウェー51試合無敗という驚異的な記録を続けていたが、歴史的な初黒星となった。
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