県議会議員の“海外視察”に街の人は「成功例見るなら価値ある」「市民は苦しい思いしているのに」大分で8年ぶりに県議の海外視察 議員22人でヨーロッパに 費用は約3400万円 大分発
福岡県議会では正副議長ポストを巡る金銭授受疑惑が浮上しているほか、海外視察も高額だと批判されている。こうした中、他県の議会の海外視察の現状はどうなのか。 【写真】大分県議会 大分県議会では2026年に8年ぶりに議員の海外視察(ヨーロッパ)が行われた。3か国に分かれて行われた視察、どのような観点で視察が行われたのか、費用はいくらかかったのかなど詳しく取材した。また議員の海外視察について街の人や専門家に話を聞いた。
福岡県議会では、正副議長ポストを巡って現職の県議などが金銭を渡したと主張する一方、受け取ったとされる自民党県議団の幹部は否定していて、双方の主張は平行線をたどっている。また、海外視察の費用も高額だと批判されている。 大分県議会では2026年、8年ぶりに議会から派遣される形で議員のヨーロッパ視察が行われた。 全ての会派が参加する25年の政策検討協議会で視察の方針が決まったという。 ーー県議会事務局政策調査課 冨高徳己課長 「4月にフランス、スイス6月から7月にかけてドイツ3つの派遣団が海外調査を行っている」 海外視察は7〜8人のグループで、3か国に分かれて行われ、計22人の議員が参加した。公明党と共産党以外の会派から参加しています。 費用はあわせて約3400万円だという。
フランスではパリなどを訪れ、子育て支援をテーマに関係者と意見交換をしたり、景観保全の観点から「世界の最も美しい村」の一つと言われるサンシルラポピー村を視察したりした。 そして、スイスでは障害者の自立を支援する機関やアドベンチャーツーリズムの関連施設を視察。 ドイツでは2030年に大友宗麟が生誕500年を迎えるため、大友宗麟に関連する絵画がある城を視察するなどしたという。 またそれぞれの国で、県産農産物の販路拡大などをテーマにジェトロ=日本貿易振興機構など貿易関係者と面会したという。 ーー県議会事務局政策調査課 冨高徳己課長 「(各議員が)その必要性を十分に吟味したうえで派遣されたことだと思っている」 「現地で得た情報、成果を議員が 還元していくことが大切になると事務局として思っている」
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大分県議会議員によるヨーロッパの視察。街の人に聞くと様々な声が聞かれた。 30代の男性は「情報収集のために必要であるならば行ってもいい。国内国外問わず、成功している所の例を見るならば、行く価値はある」と話す。 そして、50代の女性からは「市民は苦しい思いをしているのに何だこりゃという感じ。よくよく考えて税金を使ってほしい。これだけIT、AIがあるのだからウェブを使って話し合いとか見たりとかもできると思う」という意見が。 また30代の女性は「費用分のそれだけの経済効果が、最終的に大分県に見込めるかどうかというところが一番大事」だと話していた。
様々な意見がある議員の海外視察。専門家はその背景の1つに「成果の見えにくさ」があると指摘する。 ーー日本文理大学 経営経済学部 長崎浩介教授 「コスパと言うがコストに対するパフォーマンスとして妥当かというとどうなのかなというところはある。視察の成果を踏まえて具体的な政策提言を行う。条例を提案する。予算を要求する。こういうところまで具体的なアクションをすることが求められている」
県議会事務局によると、参加した議員は8月、県の職員を対象にした報告会を行うほか、県議会のホームページで報告書を公開する予定だ。 県民の声を県政に反映させる県議会議員。 海外視察は知見を得る貴重な機会である一方、多額の公金が使われていることからその成果が求められている。 また大分県議会では、議会のポストを巡って不透明な金銭のやり取りが過去を含めて無いのか議長などに聞いた。 嶋幸一議長は「大分県議会でそんな金のやり取りはあり得ない」と否定。また自民党の県連会長で、議長経験者でもある阿部英仁県議も「議員同士でポストを巡る金のやり取りは一切ない」とコメントしている。
FNNプライムオンライン