アップルの全iPhoneユーザーに警告 こんなSMSには返信するな
新しいiPhone 17を購入するにせよ、手持ちのデバイスをiOS 26にアップグレードするにせよ、他の何よりも重要となりうるアップデートが1つある。新しいiPhoneを箱から出すか、iOS 26にアップデートしたら、すぐに確認すべき設定があるのだ。 iPhoneユーザーは現在、手に負えないほど蔓延する詐欺テキストメッセージ(SMS)の猛威にさらされている。これらの攻撃は中国で設計され、世界中の攻撃者に販売またはレンタルされるツールキットによって助長されている。その手口は、未払いの通行料金、不在配達の通知、交通違反の警告などを装っているが、その裏では金銭やパスワードを盗み出すことを目的としている。 通信事業者が、これらSMSがデバイスに届く前に遮断する対策を十分に行っていないという批判がある。しかし、犯罪組織は電話番号を次々と変え、多数の一般消費者向けデバイスを使ってメッセージを大量送信することで、こうした対策をかいくぐっている。そのため、一般人が被害に遭わないようにするのは、携帯電話本体の防御機能に委ねられることになる。 ■iOS 26の『メッセージ』アプリは、より安全なSMS詐欺対策を採用 アップルの対抗策は、iOS 26の『メッセージ』アプリに搭載される新しい詐欺警告機能である。現在でも「不明な差出人」からのメッセージをフィルタリングすることは可能だ。これは有用で、ある程度のリンク保護機能もあるが、それゆえに詐欺師はまず返信を促し、リンクをクリックさせようとする。しかしiOS 26ではさらに1歩進み、「不明な差出人」と詐欺を含む「スパム」とを区別するようになる。 9to5Macによると、「アップルは『スパム』フォルダ内のメッセージに2つの制限を適用しており、これにより悪意のある可能性のあるテキストメッセージに騙されにくくなります」という。1つは既存のリンクブロック機能だが、もう1つがより重要だ。 「ユーザーは『スパム』フォルダ内のメッセージには返信できないため、詐欺師の可能性のある相手とやり取りすることがより困難になります」と9to5Macは説明している。「『スパム』フォルダからメインのメッセージ画面にメッセージを戻すのは簡単ですが、そのわずかな手間が、ユーザーが誤ってフィッシング詐欺に引っかかってしまうのを防ぐ上で大いに役立つ可能性があります」。 ●「こんにちは」「ごめんなさい、遅れます」など、ありふれたメッセージこそ注意 SMS詐欺は、リンクをクリックさせるか、あるいは最近増えている手口として、単に返信させることを狙っている。以前にも警告したように、これは会話を始めさせ、気づかないうちに罠に引きずり込むために設計された、好奇心をそそる短いメッセージの背後にある狙いである。「こんにちは」「ごめんなさい、遅れます」「今夜のレストランは何時に予約しましたか?」など、同様のテーマは多岐にわたる。 アップルは、こうしたメッセージが有害である可能性を非常に深刻に捉えており、ユーザーが返信したくてもできないようにしている。もしどうしても返信したければ、ユーザーは、メッセージが安全でないというアップルの組み込み機構からの警告を自ら打ち消す決断をして、手動で別のフォルダへ移動させる必要がある。