「今回はしっかりと実力があって…」前田大然が語ったカタールW杯との違い
日本代表FW前田大然
[6.14 W杯F組第1節 日本 2-2 オランダ ダラス]
4年前のカタールW杯で、世界をあっと言わせるドイツ戦およびスペイン戦の勝利に貢献した“韋駄天”が、今度は新たな役割で存在感を示した。日本代表FW前田大然(セルティック)は北中米W杯初戦のオランダ戦に左シャドーで先発出場。2度のビハインドを追いついて勝ち点1をつかんだ一戦で、持ち味の献身的な守備と運動量を発揮し、チームの粘り強い戦いを支えた。
カタールW杯ではドイツ戦、スペイン戦、クロアチア戦に1トップとして先発し、猛烈なプレッシングで相手最終ラインを混乱に陥れた。今回は負傷離脱したMF三笘薫の穴を埋める形で左シャドーに入り、これまでとは異なる役割を担った。 「自分の仕事をしようと思ってピッチに立った。早い段階で左シャドーは分かっていました。練習ではシャドーをやっていたので」。試合前から与えられたミッションは明確だった。ボール保持力に優れるオランダに押し込まれる展開を想定し、前線から圧力をかけ続けることだった。 「押し込まれる展開は分かっていたので、前に行かせないところを意識してやった」。特に守備面では大きな役割を果たした。相手のビルドアップに対して何度もプレッシャーをかけ続け、攻撃の起点を作らせない。時には複数の選手を同時に見るような難しい守備も担った。前田らしい自己犠牲のプレーだった。 試合は2度リードを許す苦しい展開となったが、日本は最後まで崩れなかった。前田はその日本代表の成長を感じている。「カタールのときもそうでしたけど、失点しても次の1点を取らせないというところがチームとしてある。我慢強く戦って最後ああやって1点取れた。これが日本の良さだと思う」。 そして4年前との違いについて問われると、自信に満ちた言葉が返ってきた。「カタールのときはうまくいったという感じで、今回はしっかりと実力があって、ああいう展開になったのかなと思う」。実際、日本はこの3年半で世界の強豪国を次々と撃破し、国際舞台での評価を高めてきた。 「しっかり強豪国を倒してきて、それはあっちもリスペクトを持って戦ってくれたと思うし、こっちもしっかりリスペクトを持ってチャレンジャーの気持ちで戦えた」。複数のポジションをこなすアタッカーへと変貌し、左シャドーという新たな役割で結果を残した姿は、日本代表の戦術の幅を広げる大きな武器になりそうだ。 (取材・文 矢内由美子)●2026ワールドカップ(W杯)北中米大会特集●2026ワールドカップ(W杯)大会日程・テレビ放送▶日本代表の最新情報や取材裏話は『ゲキスタ』で配信中