独政府、米製品ボイコットに反対 「良好な貿易関係に関心」

ドイツ政府は3月26日、関税を巡り米国と意見の相違がある中でも、米製品のボイコットを求める要望を拒否し、良好な貿易関係を築きたいと述べた。写真は2022年3月、米カリフォルニア州ロングビーチに停泊中のタンカー(2025年 ロイター/Mike Blake)

[ベルリン 26日 ロイター] - ドイツ政府は26日、関税を巡り米国と意見の相違がある中でも、米製品のボイコットを求める要望を拒否し、良好な貿易関係を築きたいと述べた。

トランプ米大統領が関税攻勢に出る中、欧州連合(EU)当局者らは同国との緊張緩和と貿易戦争の回避を模索している。

政府報道官は記者団に「ドイツ政府は米国との良好な貿易関係に関心があり、その実現に全力を尽くしている」と指摘。また「貿易障壁を増やすのでなく、減らす必要がある」と述べ、「この点から、こうした要求には同意しない」と説明した。

輸出入業者を代表するドイツ卸・貿易業協会(BGA)のトップも、米国製品のボイコットは政治的意見の相違に対する「誤った対応」で、報復の連鎖を引き起こす恐れがあると警告している。

連邦統計庁によると、ドイツの対米貿易黒字は昨年過去最高の700億ユーロ(754億9000万ドル)に達したが、米国と欧州同盟国との貿易・安全保障関係が冷え込んでいることから、欧州では米国製品を域内製品に切り換えるよう求める声が上がっている。

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