ゼレンスキー氏、第2次大戦時の「ポーランド人10万人虐殺」部隊を賛美 両国関係悪化の恐れ

 発信地:ワルシャワ/ポーランド [ ポーランド ヨーロッパ ]

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【5月30日 AFP】ポーランドの指導者らは29日、隣国ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領による第2次世界大戦時にポーランド人を虐殺したとされるウクライナの民族主義グループ「ウクライナ蜂起軍(UPA)」を賛美する行動について、両国関係を悪化させるリスクがあると警告した。

侵攻するロシア軍と4年以上にわたって戦うウクライナにとって、ポーランドは重要な支援国となっている。

ゼレンスキー氏は今週、UPAにちなみウクライナ軍特殊部隊を「UPAの英雄たち」と呼称する大統領令に署名した。

ポーランドのカロル・ナブロツキ大統領は報道陣に対し、ゼレンスキー氏の行動に「憤慨している」と述べ、同氏からポーランド最高の勲章「白鷲勲章」を剥奪することを提案したと明らかにした。

ポーランドは3年前、両国間の「友好関係の深化」に貢献したとして、ゼレンスキー氏に白鷲勲章を授与していた。

ポーランドのドナルド・トゥスク首相は、ゼレンスキー氏の行動は「ポーランド人の歴史的配慮を傷つけるもの」であり、「両国関係の観点からも懸念される」と述べた。

また、1989年のポーランド共産主義政権崩壊に極めて重要な役割を果たしたノーベル平和賞受賞者レフ・ワレサ元大統領は、ゼレンスキー氏の行動を受けてウクライナ国旗のラペルピンを胸に着けるのをやめることにしたと述べた。

ワレサ氏はフェイスブックで、「ウクライナ大統領はUPAの賊どもをたたえることで、私と、虐殺されたすべての同胞を侮辱した」と激しく非難した。

ウクライナと国境を接するポーランドは、2022年2月のロシアによる全面侵攻開始以来、西側諸国からの軍事支援を中継する窓口として、ウクライナにとって重要な支援国であり続けてきた。

だが、ポーランドとウクライナは、第2次大戦時の苦痛に満ちた歴史を共有している。

ポーランド政府によると、UPAは第2次大戦時、現在のウクライナ西部でポーランドの民間人約10万人を虐殺した。ポーランド側はこの虐殺を「ジェノサイド(集団殺害)」とみなしている。

一方で、ウクライナの民族主義者(ナショナリスト)たちは、UPSがナチス・ドイツと協力していたにもかかわらず、ウクライナ独立のためにソ連軍と戦ったとして崇拝している。

侵攻するロシア軍との戦いが5年目を迎える中、ウクライナは歴史上の人物を中心に国民を結束させようとしている。

ウクライナ政府は今週、ナチスと協力してソ連の支配に立ち向かった「ウクライナ民族主義者組織(OUN)」の指導者の遺骨を本国に戻したばかり。UPAはOUNの軍事部門として結成された。(c)AFP

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