オーストラリア軍は人員確保が絶好調、予備役服務期間も10年に延長
オーストラリア国防省は21日「10月1日以降に入隊する兵士の予備役服務期間を5年から10年に延長する」と発表した。オーストラリア軍は現金インセンティブ制度のおかげで過去25年間で最大規模=現役6万4,000人以上となり、現役6万9000人を達成するのに十分な定着率と人員増加率を見せている。
参考:Bolstering the ADF’s contingent workforce 参考:Defence Regulations 2026 参考:Cash bonuses behind defence force hitting largest size in 25 years 参考:PORTFOLIO BUDGET STATEMENTS 2026-27 BUDGET RELATED PAPER NO. 1.4A
オーストラリア軍の人員は現役64,192人(陸軍×29,870人、海軍×16,489人、空軍×17,833人、Gap Year×932人、SERVOP C×1,492人)と予備役42,541人で構成されており、オーストラリア国防省は21日「10月1日以降に入隊する兵士の予備役服務期間を5年から10年に延長する」「この措置によってSERCAT-2に分類される予備役(8,000人以上)は今後5年間でほぼ倍増するだろう」と発表した。
出典:Department of Defence/POIS Matthew Lyall
オーストラリア軍の現役部隊から除隊する人々は自動的に予備役名簿へ登録され、大まかに非活動予備役のSERCAT-2(訓練義務がない予備役9,455人)、活動予備役のSERCAT-3(年度内に必要に応じてパートタイムで勤務する予備役14,107人)、SERCAT-4(短期間の通知で勤務可能な予備役650人)、SERCAT-5(複数年にまたがって継続的にパートタイムで勤務する予備役18,329人)に分かれ、全てのカテゴリーに共通するのは招集に応じる義務で、予備役名簿登録から5年経過後に辞めると申し出なければ65歳の定年を迎えるまで名前が名簿に残る仕組みだった。
これが2016年の国防規則改正でSERCAT-2に分類される予備役は「服務を求められない期間=招集されない状態が5年続くと自動的に予備役名簿から名前が外れ、招集に応じる義務もなくなる」と変更されたものの、2026年の国防規則改正で自動的に予備役名簿から名前が外れる期間が5年から10年に延長され、10月1日以降に軍に入隊した兵士は「招集されない状態」が10年続くと自動的に予備役名簿から名前が外れることになる。
出典:Department of Defence/SMNIS Genae Kelly
10月1日以前に軍に入隊した兵士は「従来の5年ルール」が適用されるが、5年ルールでも10年ルールでも期間内に一度でも招集されれば「招集されない状態」がリセットするのは同じで、今回の変更は基本的に人員の戦略的予備を増やすための措置だ。
ちなみにオーストラリア軍は人員の定着を高めるインセンティブ制度のおかげで過去25年間で最大規模=現役6万4,000人以上となり、このインセンティブ制度は勤続4年目と7年目に「あと3年間の勤続延長と引き換えに4万豪ドル=約448.8万円のボーナスを支給する」というもので、この制度のおかげで5,148名(内1,768名が退役を予定していた)の兵士がオーストラリア軍での勤務継続を選択している。
出典:Department of Defence/LACW Nell Bradbury
2025年に獲得した新兵も過去16年間で最多となる8,100人以上(陸軍3,942人、海軍2,009人、空軍2,235人)を採用し、退役者の数を差し引いても人員数は2,800人増で、2030年代初頭までに現役6万9000人を達成するのに十分な定着率と人員増加率だ。
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※アイキャッチ画像の出典:Department of Defence/POIS Matthew Lyall