小鳥のさえずり、心地よいと感じる要因は? 「最も鳴き声が心地よい鳥」も判明

「最も鳴き声が心地よい鳥」にランクされたのはクロウタドリだった/Courtesy of Dr. Randler

(CNN) 人間は小鳥のさえずりを聞くと、和んだ気持ちになることがある。なかでも一部の鳥の声が、特に心地よく聞こえるのはなぜか。その理由を解明しようとする研究が始まっている。

人類が進化してきた過程で、いつもと同じようにさえずる鳥の声は、周囲の環境に危険がないことを示す安心のサインととらえられてきたのかもしれない。

独テュービンゲン大学でこのほど実施された小規模な研究によると、人間がある鳴き声を特に心地よいと感じる理由は、特定の音質にもありそうだ。柔らかくて周波数の幅が狭い鳴き声や、比較的複雑な鳴き声が好まれるとの結果が出たという。

聞く人が鳥について多くの知識を持っているかどうかは、好みに影響しないらしいということも分かった。

研究結果は今月1日付でオープンアクセス(OA)学術誌「フロンティア―ズ」に発表された。テュービンゲン大学で生物学を研究する責任者のナディーネ・カルプ氏は「鳥のさえずりを心地よく感じるかどうかには、聞こえる音の正体が分かることだけでなく、もっと根源的な要因もかかわっていることが示唆された」と述べた。

カルプ氏はメールを通し、「私たちが鳥の鳴き声を好む度合いにはさまざまな音響的特徴の組み合わせが大きな影響を及ぼすこと、とても心地よい音と感じる組み合わせは一つでないことが分かった」と説明した。

チームによれば、この結果を基に、鳥が私たちの環境をどのように形作るかという理解を深めることができる。さらには公園や都市の緑地空間など、人々のくつろぎの場を設計する際の参考にもなりそうだ。

チームを率いた同大学のクリストフ・ランドラー教授は「最も重要なポイントは、鳥に注目することで自然の味わい方も変わり得るという点だろう」と述べた。「鳥が何を伝えているのかは分からなくても、さえずりは私たちの注意を引きつけ、心地よい気分を呼び起こし、身の回りの生物多様性への意識を高めてくれる」

トップに立ったのはクロウタドリ

研究チームは、録音された野鳥123種類の鳴き声を84人の参加者に聞かせ、心地よさを採点してもらった。

その結果トップに輝いたのは、平均で5点満点中4.52点をマークしたツグミ科の野鳥、クロウタドリだった。欧州に広く分布し、庭園や公園、森林でよく見かける鳥だ。豊かで優しい、フルートのような鳴き声を持つ。

最下位はメンフクロウで、平均得点は1.32点。不気味な、しわがれた金切り声で鳴く。そのほかの鳥では、ゴシキヒワが4.26点を獲得し、ヨーロッパコマドリの4.04点、アオガラの3.92点がこれに続いた。

ある鳥の鳴き声がほかの鳥より心地よく聞こえるのはなぜか。カルプ、ランドラー両氏のねらいは、その答えを探ることだった。

「過去の研究では、鳥や野鳥観察が心理的な回復や健康に良い影響を及ぼすとの結果が出ていた」と、ランドラー氏は説明する。

同氏によれば、チームは今回、音自体にもっと注目しようと、「鳴き声についての生物学と人間の感覚についての心理学」を組み合わせて研究を進めた。参加者の採点結果を、鳴き声の音響的特徴と照らし合わせ、どの要因が心地よさの決め手になるのかを探った。

ランドラー氏によると、特に意外だったのは、複雑なさえずりのほうが好まれるという結果だった。「直感的には単純な繰り返しのほうが分かりやすく、結果として心地よいだろうと思われるかもしれない。だが結果は逆のパターンで、複雑な音のほうが心地よさの得点が高かった」

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