幅92mmの「HUAWEI Pura X」は“令和のズルトラ”? 「Xperia Z Ultra」と実機比較、折りたためるファブレットだ

 そんなPura Xを実際に使ってみると、Xperia Z Ultraを思い出すのは単なるサイズ感だけではない。画面表示などの使用感に直結する部分も似通っている。  Pura Xは折りたたみ構造を持ちながらも、開いたら16:10アスペクト比でWebサイトや動画コンテンツをより広い画面で楽しめる。サイズ感はXperia Z Ultraの画面と同じくらいなのだが、Webブラウザの表示量も実はほぼ同じ程度になる。  ベゼルをなくしたことで、当時のZ Ultraが掲げた「手のひらに可能な限りの大型ディスプレイを詰め込む」理念が、まさに2025年の技術で再現された。  また、現代のHuawei端末らしく、基本性能だけでなくAIによる画像処理やHDR対応の高輝度パネルなど、映像表現の面でも大幅な進化が見られる。Xperia Z Ultraで指摘されたカメラ性能の弱さも、Pura Xは実用的なレベルをしっかり確保しており、あらゆる点で進化は体感できる。  マルチタスクもXperia Z Ultraの時代はミニアプリという形でいくつかのアプリを画面上に配置できたが、Pura Xは画面分割やポップアップウィンドウで任意のアプリを配置できる形で踏襲されている。  起動できるアプリの自由度はPura Xの方が高いが、複数のミニアプリを配置できる点は「タブレット端末」をルーツに持つXperia Z Ultraらしいと改めて実感した。  かつてのXperia Z Ultraを使った後にPura Xに触れると、折りたたみのロマンと実用性を両立させた「進化系ファブレット」と呼ぶにふさわしい。

 かつてのXperia Z Ultraはファブレットというジャンルを確立し、コンテンツ消費に新たな価値を提供した。今なお、当時のスマートフォンの常識を超えた存在としてファンやかつてのユーザーに記憶されている。  タブレット端末としての側面が強かったXperia Z Ultraに対し、Pura Xはスマートフォンとしての側面が強い。その思想の違いからなる使い勝手の細かい差異こそあれど、Pura Xはファブレットというジャンルをしっかりカバーできるスマートフォンだと感じた。  その遺伝子を現代の技術で受け継いだスマートフォンがPura Xといえる。ベゼルレス化、折りたたみ構造といった新しい要素があるのに、手にした瞬間に、Xperia Z Ultraに触れたときと同じ感覚がよみがえる。  Pura Xは、単なるHuaweiの新モデルではなく、ファブレットというジャンルを現代によみがえらせた象徴的な一台である。もしあなたがかつてXperia Z Ultraを愛したユーザーなら、この端末には確かな懐かしさと、新時代の可能性を同時に感じるはず。Pura Xは「令和のズルトラ(※ズルトラ=Xperia Z Ultraの通称)」と呼べるようなスマートフォンだった。

佐藤颯  生まれはギリギリ平成ひと桁のスマートフォン世代。3度のメシよりスマートフォンが好き。  スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマートフォンやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。 ・X:https://twitter.com/Hayaponlog ・Webサイト:https://hayaponlog.com

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