6歳娘を16万円で売った母親に終身刑 南ア
発信地:サルダナ湾/南アフリカ [ 南アフリカ アフリカ ]
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【5月30日 AFP】南アフリカの裁判所は29日、当時6歳だった娘のジョシュリンちゃんを人身売買した罪で、母親の「ケリー」ことラケル・スミス被告(35)に終身刑を言い渡した。ジョシュリンちゃんの行方は1年以上分かっておらず、この事件は南アフリカ全土を震え上がらせた。
ジョシュリンちゃんは昨年2月、ケープタウンの北135キロにある漁村サルダナ湾の自宅から姿を消し、現在も行方不明となっている。
スミス被告は、ジョシュリンちゃんを2万ランド(約16万2000円)で売ったとされる。
ネイサン・エラスムス判事は、スミス被告および共犯者である恋人の男、共通の友人1人について、人身売買の罪で終身刑を、誘拐罪で禁錮10年を言い渡した。
スミス被告は出廷し、1時間にわたる公判手続きを無表情で見守っていた。
エラスムス判事は、3人の子の母親であるスミス被告は人を操る術に長けており、ジョシュリンちゃんの失踪に「自責の念」も、心配するそぶりも示さなかった。
判決を受け、法廷は歓声に包まれた。
ジョシュリンちゃんの祖母も、孫娘の写真がプリントされた白いシャツを着て傍聴していた。
ジョシュリンちゃんは当初、行方不明と報じられ、スミス被告は世間の同情を集めた。
ジョシュリンちゃんの印象的な緑色の瞳、満面の笑み、茶髪のツインテールを捉えた写真はインターネットで拡散された。
事件は全国的な注目を集め、ある閣僚は、ジョシュリンちゃんの無事な帰還に100万ランド(約810万円)の懸賞金をかけた。
だが、スミス被告がジョシュリンちゃんをその瞳と白い肌に興味を持った伝統医に売ったと検察が主張したことで、事態は一変した。
エラスムス判事は判決の中で、ジョシュリンちゃんが誰に、なぜ売られたのかには言及しなかった。
3月に始まった裁判で明らかになった衝撃的な事実には、ジョシュリンちゃんの担任教師で、牧師でもある男性の証言もあった。それによると、スミス被告は2023年、ジョシュリンちゃんを売る計画について話していたという。
警察は29日、ジョシュリンちゃんの捜索範囲を国外に拡大したと発表した。
南アフリカは世界で最も犯罪が多い国の一つで、子どもの誘拐が増加している。警察の統計によると、南アでは2023年度に1万7000件以上の誘拐事件が認知され、前年比11%増加した。このデータでは被害者の年齢は明らかにされていない。(c)AFP