スペースＸの「スターシップ」爆発－試験飛行の準備中

米テキサス州のロケット計測台（テストスタンド）で、スペースＸの大型宇宙船「スターシップ」が爆発する事故が18日夜に発生した。同社を率いるイーロン・マスク氏が構想している火星との往復飛行への新たな打撃となる。

　　スペースＸの開発拠点「スターベース」でスターシップが突然爆発し、炎と煙が夜空へと立ち上る様子が映像に記録された。

　　同社は発表資料で、10回目の試験飛行に向けた準備中に「重大な異常が生じた」と説明。負傷者はいなかった。周辺住民への危険もないという。　

　　事故の原因や詳細は明らかになっていないが、月面への有人飛行を再び目指す米航空宇宙局（ＮＡＳＡ）にとって、計画の中核を成す宇宙船プログラムの新たな事故は痛手だ。マスク氏が描く火星への貨物・人員輸送計画にも影を落とす。

　　先月も飛行中に推進剤が漏れ、スターシップが制御不能となり分解する事故が起き、３回連続の失敗となっていた。