中国BYD、1万ドル切るモデルに先進運転支援システム EV競争激化

 中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)は10日、9555ドルの低価格モデルを含むほとんどのモデルで先進運転支援システムの提供を開始した。2016年の北京での自動車ショーで撮影(2025年 ロイター/Damir Sagolj)

[北京/上海 10日 ロイター] - 中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)(002594.SZ), opens new tabは10日、9555ドルの低価格モデルを含むほとんどのモデルで先進運転支援システムの提供を開始した。アナリストは、EVで新たな価格戦争が始まると指摘した。
創業者の王伝福会長は、深セン市からライブ配信されたイベントで、価格が10万元(1万3688ドル)以上の全モデルに米テスラ(TSLA.O), opens new tabが提供しているような先進運転支援システム「天神之眼」を搭載したと明らかにした。

10万元を下回る車種でも、「シーガル」を含む3モデルに同システムを搭載。合計21モデルの販売をイベント終了直後に開始した。王会長は、これは「第一弾」と説明した。シーガルの価格はドル換算で9555ドルから。

BYDはこれまで先進運転支援機能の提供を3万ドル以上のモデルに限定していた。テスラは中国で3万2000ドル以上のモデルで利用可能にしている。

オートモーティブ・フォーサイトのマネジングディレクター、Yale Zhang氏は「BYDの最大の発表は、技術にアクセスする権利を平等にしたいということだ。技術はハイエンドである必要はないということで、BYDはこの点で価格戦争を戦うことができる」と述べ、低コストで開発したとされる中国の生成AI(人工知能)「ディープシーク」をほうふつとさせると指摘した。

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