ウクライナの安価な迎撃ドローンがロシアの長距離無人機150機を破壊(海外)(BUSINESS INSIDER JAPAN)

ゼレンスキー大統領は、ウクライナがドローンによって一晩でロシアのドローン150機を迎撃したと発表した。ロシアによる最大規模の攻撃のおよそ5分の1に相当する。これはウクライナが、かつて斬新だった概念を防空体制に全力で組み込もうとしている兆候だ。 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領は9月7日、同国の迎撃ドローンによって、ロシアの長距離攻撃ドローン150機を撃墜したと述べた。 ゼレンスキー大統領は定例会見で、ロシアが「シャヘド」ドローン400機以上を含む、合計810機のドローンを一斉に発射したと語った。 彼の談話によれば、その夜に発射されたドローンの5分の1近くが迎撃ドローンによって撃ち落されたことになる。迎撃ドローンはウクライナが大量生産を急いでいる、低コストの防空システムだ。 「もちろんすべてを迎撃できるわけではなく、我々は防空システムをさらに強化する必要がある」とゼレンスキー大統領は述べた。 迎撃ドローンは、もともと偵察機を捕捉して破壊するために作られたもので、空中で標的を追跡し、衝突して破壊するのに十分な速さで飛行する高速無人システムだ。 これらの多くは一人称視点のドローンで、ライブカメラ映像をパイロットに送信し、パイロットはシステムを目標地点まで飛行させる必要がある。ロシアによるシャヘドの使用が拡大する中、ウクライナはこうした兵器への対抗手段として迎撃機の開発に重点を移している。 ウクライナにおける国産ドローン技術の多くと同様に、この取り組みは現地のさまざまなメーカーによって作られている。それぞれのメーカーは、独自のドローンを製造し、政府と連携してウクライナ防空軍へ販売または寄贈している。 「これは最優先事項だ」と、ゼレンスキー大統領は7日に語った。 「ロシアは一度の攻撃で300機から400機程度のシャヘドによる大規模攻撃を続けており、我々の迎撃もこの水準に合わせなければならない。これは現実的なことだ」 ウクライナのそれ以外の防空システムは、通信妨害、空対空ミサイル、地対空ミサイル、機関銃を装着した車両部隊に依存する。 だがそれらは、ロシアが一度に行う大量の無人ドローンに圧倒されてきた。ロシアはますます攻撃ドローンと弾道ミサイルを増強し、それらを同時に大量に発射するようになった。 イランで設計されたシャヘド136は、夜間の集中砲火の主力兵器だ。このドローンは最大速度が時速約185kmで、発見した後にシャヘドに追いつくためには、これより速くなければならない。 クレムリンでは「ガーベラ」という囮ドローンも配備しており、これはウクライナの防空網を圧倒するために、シャヘドに似せて設計された。そのため、ウクライナでは迎撃ドローンによるシステムがロシアの猛攻撃に対抗する、低コストで信頼性の高い手段となることを期待している。シャヘド1機あたりのロシアでのコストが約3万5000ドルであるのに対して、迎撃機は1機あたり2000ドルから6000ドルだ。 ゼレンスキー大統領は7日、ウクライナ政府が迎撃システムのための資金と契約を確保していると話した。 「この迎撃技術の開発、配備、訓練。それらのすべてが人命を救う」と大統領は語った。 ウクライナは、7日のドローン攻撃は、ロシアによる攻撃で最大のものだったと語っている。当局によると、約56機のドローンがウクライナの防空システムを突破し、少なくとも1機がキエフの国会議事堂に被害をもたらしたという。また、これにより、少なくとも幼児1人を含む4人が死亡したという。

Matthew Loh

BUSINESS INSIDER JAPAN
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