不安定な動き続く米株市場、個人投資家の買い意欲は衰えず
Esha Dey
- 19日までの週で個人投資家は120億ドル超を米株に投資-JPモルガン
- 過去12カ月の平均を大きく上回る-「押し目買いマインド」を象徴
米株式市場が貿易摩擦や経済減速への懸念で打撃を受けるなか、個人投資家は損失が膨らんでもひるむことなく、むしろ買い増しを続けている。
JPモルガン・チェースのデータによると、19日までの1週間に個人投資家は120億ドル(約1兆8000億円)余りを米株に投資した。同行のグローバルクオンツ・デリバティブ担当ストラテジスト、エマ・ウー氏は過去12カ月の平均を大きく上回る買いのペースだとしている。
市場関係者は個人投資家の動向を注視している。というのも、個人投資家は株式へのエクスポージャーを減らすのが最後の集団になる傾向があるためだ。つまり個人投資家による最近の積極的な買いは、株式市場がまだ底を打っていない可能性を示唆している。
ウー氏は最近の個人投資家の行動について、株式相場が「低迷」する年に典型的なものであり、2022年にも見られたと指摘。その年はS&P500種株価指数は年間で19%下落した。「これはまさに彼らの『押し目買い』マインドを象徴する」と同氏は語った。
同氏の試算では、個人投資家は現在、年初来で約7%の損失を抱えている。一方でS&P500種の年初来騰落率は20日終値時点で3.7%安となっている。
原題:Money-Losing Retail Crowd Keeps Buying Stocks as Market Teeters(抜粋)
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